Arctic Monkeys - AM(2013)
アクモンことArctic Monkeysの5枚目のアルバム。
Spotifyのグローバルヒットアルバムにあったので「そういえばこの間、新作が出て話題になってたな」と思って聴いてみたら、これ9年前のアルバムじゃん、と鑑賞中に気づいた。よく考えたらすごい見覚えのあるジャケットだ。
アクモンは中高時代にバンドをやっていた時に何曲かコピーしたりと、激ハマりしていた時期がある。「冴えない見た目の少年らがカマしてる」というのが、冴えない少年だったぼくにとても刺さった。全校生徒の前でギターを弾くとか、教室に攻め入ってきたテロリストをとっちめるとか、そういうよくある少年の妄想が体現されていて、それを見ている感覚に近かった。
当時、好きだったのは1枚目と2枚目だった。それ以降は、フロントのアレックスを筆頭にスター感の漂う見た目へと洗練されていき、冴えない見た目に惹かれていたぼくの熱い気持ちは冷めていった。サウンド面でも、1,2枚目のエッジーで刺さるような疾走感あふれるリフやグルーヴ、いい意味での素人臭さがそれ以降は失われたように聴こえ、しばらく離れていた。
そんな当時の失望?も10年程度を経て変わったかな?と期待感を込めて聞いたが、やっぱり少しノれなかったのが正直なところ。よくフェチとしてあげている「予想/予測から外れたコードやハーモニーやリズム」は、そもそもロックバンドに対して期待していないはいないのだが、それにしても1,2枚目を聴いた時のような新鮮さや衝撃は受けられなかった。とはいえ、思い出の中のアクモンと比較して、新しい要素を見いだせたところもなくはない。
全体に、ロックの中でも少しブルースに寄ったようなウェットな響きににじり寄った印象を受けた。特にArabellaという曲はとても好きだ。Led ZeppelinやWhite Stripesを思わせるギターとドラムの絡みが刺さる。MVを観て思ったが、やっぱり前髪を上げているアレックスに耐えられない。。。
他に挙げたい曲は取り立ててないが、評価も高いし、スルメな可能性もあるので、今後も聴いてみようかなと思っていた、、、、が、先日リリースされたThe Carを立て続けに聴いたところ、これがめっちゃくっちゃよかった。衝撃的だった。ので、多分AMよりもThe Carをよく聴くことになるだろう。