ヘドウィグを演じる推しを見てAロマが救われた話
こんにちは。kdkです。
2月3日、丸山隆平さん(以下、まるちゃん)主演のブロードウェイミュージカル「ヘドウィグ・アンド・ザ・アングリーインチ」を見てきました。
で、見ながらAロマとして大号泣してきました。
嬉し涙の大号泣で、自分でもびっくりしました。
Aロマは、「アロマアンティック」のことで、恋愛感情をほとんど、もしくはまったく持たない人を指す言葉です。
セクシャルマイノリティにあたります。
なぜAロマとして大号泣したのか。
以下、若干のネタバレを含みますが、読んでくださったら嬉しいです。
Aロマ界隈とまるちゃん界隈の方向けに書くので、説明口調になるのと、ちょっと卑屈になっているかもしれませんがご容赦ください。
◆まるちゃんとは?
前提をいくつかお話しします。
まるちゃんは私の大推しです。
恋愛感情抜きに「推し」が成立するのは、ロマ(恋愛感情のある方)でもなんとなく理解いただけるのではないでしょうか。
まるちゃんの魅力には、たとえ恋愛感情がなくても大惹かれです。(「日々幸せをありがとう」「幸せでいて」という気持ちです…)
で、ですが、まるちゃん。
とってもアイドルなので、「妻はファンです」「ファンは妻です」と言ってくれる方でして。(それはそれで素敵なのですが。)
この発言に対して、私としては恋愛感情もないし、家族になろうという気もないので、本当に失礼かもしれませんが、「ロマの方は嬉しいんだろうな…。でも私のための言葉ではないな。」などと思っていました。
もっと言えば、「Aロマはまるちゃんの世界にはいないんだろうな」というひねくれた考えさえ持っていました。(推しも人間なので何をどう考えようと自由なのですがね。)
できれば、「まるちゃんが夜勤、私が朝勤みたいなバイト仲間みたいな関係とかのが嬉しい…」みたいな謎な感情などを持っていました。(どういう感情なのかは謎。)
◆ヘドウィグの世界
上記のような背景があったので、正直LGBTQIAのTである「ヘドウィグ」を「推し」が演じるのは不安でした。
「推しに限って…」とは思いつつ、「考え方が違ったらどうしよう…」「ネタみたいになってたらどうしよう」みたいな不安です。
推しの考えは分からずですが、開始5分で号泣していました。
その場面は、ヘドウィグが
「Lでも!Gでも!Bでも!Tでも!Qでも!!!」
と叫ぶ場面です。
「Q」は「Questioning」の「Q」でもありますが、「Queer」の「Q」でもあります。つまりアロマンティックも含まれた言葉です。
まさか推しから「Q」って言葉を聞くなんて思わなくて。
推しの世界に私がいるとは思わなくて。
びっくりすると同時に涙が流れていました。
さらにその後。
「Lでも!Gでも!Bでも!Tでも!QでもIでも!Aでも!!!」
ってセリフが。
セリフなのかアドリブなのか。正直判断しかねたのですが(2日目以降もこのセリフがあったら教えてほしいです)、それでも推しから「A」と聞くなんて。
まさか推しの口からアロマンティックの「A」を聞けるなんて、正直一生ないと思っていました。
推しの見る世界に自分の一部である「Aロマ」という存在が認められていることがこんなに嬉しいなんて思ってもみませんでした。
正直、この日まではまるちゃんがファンサービスをしていても「そっち側の人向け」とひねくれた線引きをしていたのですが、ヘドウィグの初日を見て、「まるちゃんって同じ世界にいる人なんだ…」と初めて実感しました。
推しの口から自分の存在が認められるような言葉が出るのってこんなに嬉しいんですね。
びっくりしました。
本番では笑いが起こっていた場面なのですが、私は一人で大号泣してしまいました。
そのくらいAロマの私にとってはありがたく、幸せで、特別なことでした。
丸山担にもいろんな人がいるかと思うのですが、「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」はいろんなファンを救ってくれるミュージカルなんじゃないかなと思いました。
◆まとめ
こんな状況の中、幕が開けて、丸山隆平主演の「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」を見られたことに感謝の気持ちでいっぱいです。
ヘドウィグを演じるまるちゃんを通して、「あ、私もまるちゃんのオタクでいいんだな」と許された気分です。(そんな許可いらないんだろうけど)
「LGBTQIAのAの人間が心から推しを推せる」、そんなエンターテイメントでした。
これからもっと増えるといいなあ。
ここまでざっくり書かせていただきました。
読んでくださった方、本当にありがとうございました。
これからもまるちゃんを応援していきます!