オタトーーーク!!【Vivy-Fluorite Eye's Song-】
今回の私の使命は、一人でも多くの人に「Vivy」の良さを知ってもらうこと。
今日は布教活動を行いたい。無神論者なので宗教ではございません。オタクの布教とは、つまり「推し」を普及すること。最高の推しアニメと出会ったので、素晴らしさを伝えて共有したい。
作品は、『Vivy -Fluorite Eye's Song-』(ヴィヴィ フローライトアイズソング)。AIと歌をテーマにしたオリジナルテレビアニメで、今年の4~6月に放送された。
ネタバレありだが、まだ観てない人向けの記事であるため、核心的なネタバレは極力書かないようにする。
それでは「このアニメのココが凄い!」を列挙していく。文章だけでは伝わらない部分もあるので、まずはPVをご覧いただきたい。
ストーリーが凄い!
【あらすじ】
時は2061年4月11日、稼働を開始して1年目を迎えようとしていた自律人型AIヴィヴィは「歌でみんなを幸せにする」使命の為、テーマパーク「ニーアランド」のステージで歌っていた。そこへ、100年後の未来からAIのマツモトが転送されて来る。マツモトは100年後の【AIによる人類抹殺事件】を阻止する為、ヴィヴィに協力を求める。ヴィヴィは不審に思いながらも、AI史の転換点を修正する《シンギュラリティ計画》に協力する。
※Wikipediaより抜粋
ジャンルはSF(タイムトラベル)。そしてAIによる人類への戦争を止めるために歴史の修正を行う、というもの。
私の世代なら分かると思うが、あの名作映画と似た構成だ。そう「ターミネーター2」である。ムキムキのシュワちゃんと違って、こちらの主人公は可愛い歌姫AIなのだが。
最大の違いは、主人公ヴィヴィがマツモトと一緒に100年かけて歴史を修正する壮大さ。AI史の大きな転換点は4つの事件に起因しており、1~9話はそれらの事件に立ち向かうことになる。
1つの事件を2~3話で構成しており、最大の特徴は、全ての事件が儚いラストで終わること。「めでたしめでたし」とならないが、ファンになれば「この話は泣いた」となること間違いなしだ。
10~13話で100年後に到達するのだが、歴史を修正したにもかかわらず戦争が起こってしまう。「なんでやねん」と思った人は、是非本編を見てほしい。
歌が凄い!
作品のテーマの一つが歌であることもあり、力の入れようが半端ない。
まず、主題歌である「Sing My Pleasure」が素晴らしい。最近のヘビーローテーションの一曲にまでなっている。
また、主人公も声優と歌い手を別々にキャスティングしている。主人公以外の歌う登場人物も同様で、歌い手はプロのシンガーを起用。普通のアニメでは声優がそのまま歌うので、この拘りには驚いた。
それぞれのストーリーのテーマソングが作られており、劇中歌として使用されている。それがまた良い演出に仕上げてるんですわ。
特に最終話の後半。詳細はあえて書かないが、ほとんど歌のみで作られている。これは「スラムダンク」の山王戦ラストのセリフなしの表現方法と通じるところがあると思う。一点集中という意味で。
他にも色々と凄い!
このアニメは、人間とAIの未来の可能性を示唆している。
作中でAIの進化によりAIと人間の境界線が曖昧になる設定がある。
エステラ・エリザベスは双子のAIでも、過ごしてきた環境により真逆な性格になった。グレイスの人間男性との結婚。オフィーリアはドジであり、AIというよりも人間味が強い。そして史上初の自殺したAIとなる、など。
AIに人権を認めたり、結婚のパートナーなり得るのかは、現実の未来でも議論されるだろう。
現在、AIに無くて人間にあるものは「心」や「創造性」などだ。ヴィヴィはそんな人間性をも模索し獲得し、成長していく。心や創造性を持つAIは人間とどう違うんだろうか。
「歌でみんなを幸せにすることが使命、そのために心を込めて歌う」ことをプログラムされたヴィヴィ。「心を込める」とはどういうことか?その解答に物語の最後に辿り着く。
歌えなくなったヴィヴィは自らの意志で作曲を始める。だが作曲は遅々として進まない。それはヴィヴィが「何のために、誰のために」作曲するかが分からないからだった。20年かけて解答を見つけ出し、曲が完成する。
本作はワンクール(全13話)のオリジナルアニメ。漫画や小説が原案でないため、リアルタイムで観ていた私は「来週が気になるぅ」とともに「終わるのが寂しー」という相反する気持ちだった。
エンディングは爽やかさの余韻が残り、観終わった感想は「素晴らしい」の一言。
Amazonプライムで全話観れるので会員の方は是非!1ヶ月の会員費500円を払ってでも観る価値がある作品です。なお、「金返せ!」と言われても応じることはできません(笑)
ご清聴ありがとうございました。