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私の乳がん治療はこうだった【前編】

乳がんといっても、進行度以外にもいろいろな種類がある。
検査を繰り返して正体や広がりを見極めて、治療方針を相談し、やっと戦いの火蓋が切って落とされる。

乳がんの種類は人それぞれで、効果のある治療も人によって違う。
だから私はおおまかな道のりだけであまり詳細には書かないけれど、今闘病に向かう誰かの先行きを見る手がかりになればいいなと思う。

現代医学はどうすれば乳がんをやっつけられるのかを知っている。
現代医学の知見と経験に委ねて、戦いに備えよう!

①検査の繰り返し

とにかくまずは検査。
それが終わったら次はこの検査。
フローチャートを進むみたいに、迷いなく次の検査の指示がある。

毎週毎週検査と結果を繰り返す。
大変だけど、私はその慌ただしい進み方にずいぶん救われた。
小さな目標を立ててもらって、それに向かって1週間を過ごす。
そうやって1歩ずつ、着実に進んでいることが感じられたからだ。

不安になる隙もなかったというか、
治療の終点へ続くレールに乗せてもらった感じだった。
そういう時間を過ごすにつれ、戦う気持ちができあがってくる。
そして、気づくと病気の正体があらわになっていて、入院の日が迫っている。
そんな感じだった。

②入院・手術

入院翌日の朝から手術。
手術室に歩いて行って、あっという間に手術台に寝て、「よろしくお願いします」と言いきったあたりで意識がなくなった。

全身麻酔が覚める時、一瞬吐き気がして、すべて終わっていた。
私はリンパにも微小な転移があり、右胸全摘+リンパ郭清(かくせい:取っちゃうこと)という手術だった。

私は解熱鎮痛剤にもアレルギーがあるので、術後は鎮痛剤なしで乗り越えることになった。
でも、全然大丈夫だった。
頑張って痛みに耐えた、とかではなく、鎮痛剤がなくても大丈夫なくらいの痛みだった。
この点は、これから手術を受ける人への勇気になるんじゃないかと思う。
鎮痛剤なしでいけた人もいるって。

私はもうずっと鎮痛剤を飲めないので、頭痛も重い生理痛もとにかく耐えるという生活を送っていたから、痛みを乗り越えられるようになっているのかもしれないけど…

解熱の効果が得られないせいか、術後3〜4日は37℃後半の熱が続いて頭痛があったので、手術部位よりそれの方が辛いくらいだった。
解熱鎮痛剤が使える方は、もっとずっと楽に術後を過ごせると思う。

術後翌日から、自力でコインランドリーで洗濯もできた。
コロナ禍で買い物に行くのは禁止だったけど、病棟内を歩きまわったりもできた。

リンパの郭清をしたので、術後2〜3日あたりから腕が上がりにくくなるのを防ぐ目的のリハビリがあった。
リンパを取ってしまうと、最初は腕が上がりづらいけど、術後数ヶ月で元の状態に戻るのでその点は心配いらない。
リンパ浮腫というむくみが出ることがあるので、慎重に生活しなければならないけど、手が動きにくいということはない。

入院期間は長めの17日間。
退院する頃にはだいぶ元気になっていた。

■後編へ続く

後編では
③ホルモン治療
④放射線治療
のお話をしています。



乳がん体験記の始まりはこちら👇
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