【検診に行こう!】自分で触診しても、それだけでは気づかないと思う!
乳がん触診モデルを触らせてもらったことがあった
初めて乳がん検診に行ったのは20歳を過ぎた頃だったと思う。
検診に行った病院には「乳がん触診モデル」というのがあって、それを触ることができた。
シリコンみたいな素材で出来ていて、弾力があった。
結構強い力で押してみても、奥の方には固い層があってよく分からない。
「もっと強く押さないと分からないよ」と先生は言った。
言われた通り、もっとぎゅーっと押すと、中にごろっとした塊を感じた。
これが乳がんの手触りなんだって。
自分の胸だったらこんなに押したら痛いだろうなあと思った。
胸の奥って乳腺とか肋骨とかがあるし、これが分かるだろうか……
あれを触らせてもらって分かったことは、自分での触診は難しいんだということ。
検診をしっかり受けなくてはいけないなと思った。
右胸さまはもともと問題児だった
私は初めて乳がん検診を受けた時から、要再検査と言われていた。
右胸に3mmほどのしこりが見つかったのだ。
数年の間、半年に1度のマンモグラフィーを受けて経過観察をした。
良性で大きくならないから、普通の検診でいいよと言われたのは10年くらい前のことだ。
そこからは自治体の乳がん検診を受けることになった。
自治体の乳がん検診はさまざまで、私の住んでいるところはマンモグラフィーとエコーが一年おきに交互に受けられるようになっていた。
“右胸にしこりがあります”と言われることには慣れていて、「ああ、それは良性のやつなんです」と思うようになっていた。
だけど、コロナ禍が始まる直前の2020年2月、近所の総合病院でマンモグラフィーを受けた時には『異状なし』の結果だった。
え、そうなの?と思いつつ、2021年は検診に行かず…
こんなに気をつけているんだから大丈夫って気持ちもあった。
「マンモグラフィーだけでは見逃されることがある」ということを私は知らなかった。
お風呂に入っている時、見つけた
そして2022年。
生理前に胸が張るのはいつものことだったけど、その時はいつも以上だった。
なんか変だな、と思って胸を触ったら、右胸に何か入ってる。
あの時触った、あの感覚に似ていた。
ゾワっとした。
このまま放っておくわけにはいかない。
生理が終わるのを待って、乳腺外科に行った。
マンモグラフィーを撮り、エコーで見てもらい、細胞の組織検査をしたりして、確定するまでは1ヶ月近くかかったと思う。
乳がんだった。
しかも、その時すでに小さくはなかった。
なのに、
主治医の先生も触診では分かりにくそうで、「え?これ?よく分かったね」と言っていた。
2022年は乳がん検診を受けなくちゃと思っていたから、それ以上遅れることはなかったと思うけど……
それでも本当に恐ろしかった。
あの時、胸が異常に張っていなかったら、私はもう少し長く乳がんを体にいさせたかもしれなかったから。
胸が張っていなければ、先生でも分からないくらいだったのだから。
良性の3mmのあいつはどうしていたのか
右胸のしこりと言われて、真っ先に良性の3mmのあいつが頭に浮かんだ。
良性のしこりが悪性に変わることがある。
あいつが悪性になったのだろうかと思って先生に聞いてみると、そうではなかった。
あいつは良性のままそこにいて、また別のところから悪性のものが生まれていた。
もしかすると、良性のあいつが隠れ蓑となって、2020年のマンモグラフィーでは異状なしと言われてしまったのかもしれない。
問診票に「右胸にしこりがあります」って書いたし。
そう書いてあれば、よく調べてくれるだろうと思った。
何を言ってももう仕方がない。
検診を受けなくてはいけないと分かっていたのに、その翌年エコーを受けなかった私がとにかく悪い。
だけど……それを後悔してクヨクヨしても意味がない。
生かされたからには、前を向いて生きていきたい。
病気を見つけるタイミングは、「今」か「今より遅い」しかない
乳がんから命を守るには、自分がしっかり検診を受け続けることしかない。
エコーとマンモグラフィーをきちんと受けていれば、がんが小さいうちに見つけることができる。
だいぶ大きくなってからじゃないと、自分で触診をして分かるようにはならないのだ。
病気を見つけるタイミングは早ければ早い方がいい。
でも、過ぎてしまった時間は戻らない。
可能な限り早いのは、「今」だ。
それを逃したら、どんどん時間は過ぎていくだけ。
早いうちに見つかれば、乳がんは怖くない。
今の医学には戦う術がたくさんあって、アレルギー満載の私でもしっかり手術をして、治療をしてもらうことができる。
だから、
どうぞ怖がらずに検診に行ってね。
乳がんになって生き方を見つめ直した話
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