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不登校の子に学校に来てほしい先生へ
不登校の多い学校に赴任して、学校に来れない子どもたちから学んだことは本当に多いです。
前年度は不登校気味だった2人の子どもが何事もなく登校できるようになりました。
前年度不登校だった子が、登校できるようになりました。
不登校3年目の子が、放課後に学校来るのが楽しかったと言って卒業していきました。
一人一人、抱えることはさまざまで。
それでも、この子達がこうやって卒業していった理由はたった一つです。
学校に来たい。勉強したい。
という思いがあったからです。
しかし、状況によってその思いは埋もれて見えなくなってしまっているのです。
不登校の子どもに学校に来てほしい先生へ
どこかで、子どもに対して心が弱い、自分に甘いと思っていませんか?
みんなが学校に行っているのに、行っていない自分とベッドの中で向き合う子どもの気持ちを考えたことはありますか?
大人であれば、鬱かもしれない。と周りの人のサポートを受けて、診療してもらえるかもしれない。
子どもは親や先生が当たり前に行けたはずの学校に行けない子だと思われる。
先生が悪い、いじめたあいつが悪い。そう攻めながらも自分が弱いと苦しむ子どもがいます。
○学校へ行けない自分は弱くも、悪くもない。
○学校は来ないといけない場所ではない。
このことをしっかりと教えてあげましょう。
本当に毎日よく頑張ってるねって認めてあげましょう。不登校の子どもは、その子なりに頑張っているんです。
不登校YouTuberの子。
詳しくは知りませんが、彼は学校に来ないできっと家族と他のことを頑張っているのでしょう。それは、学校に来る来ないではなく、認められるべきことです。
そうすると、対話がしっかりできるようになります。
何が好き?何が楽しかった?何がしんどかった?
この対話の時間が子どもの中にある
学校に来たい。勉強をしたい。
を引き出してくれます。
友達と絵を描く時間が好き。
先生と話してる時間が好き。
みんなの意見を聞いてる時間が好き。
応援団に挑戦したことが楽しかった。
多くの子どもには
学校でのかけがえのない経験があります。
私の経験上、その多くは人間関係に起因する経験です。
良好な人間関係は生きていく上で本当に大切です。
私は、この経験を学校でたくさん経験させてあげたい。
しかし、一方このような子どもたちは人間関係に苦しめられて、不登校になっています。
なので、
自分にとって苦しい、嫌な経験
自分にとって楽しい、幸せな経験を
すみわけしてあげる必要があります。
そして、幸せな経験をしにおいで。
ベッドにいるより、楽しいこともあるよ。
というメッセージを伝えてあげる。
ベッドから出れば、辛いことがある。
もうあんな辛い経験なんてしたくない。
そう思って、自分を守ってあげることも大切。
でも、自分の心のモヤモヤは、自分の行動でしか変えられない。
それを1日、1日子どもと一緒に積み上げていく。
時には、辛いこともあるけれども、幸せな経験を核にしていれば、辛いことだって乗り越えられることを子どもたちは実感していきます。
子どもたちは、私たち教師にとって本当にかけがえのない時間や経験を与えてくれます。
保護者の方も同じです。共に支える仲間として、とても多くのことを学ばせてくださいます。
不登校の子どもに学校に来てほしい先生は
①不登校の自分を責めないような言葉かけ
②対話を通じてその子が学校に来る意味の捉え直し
③焦らず、一歩一歩をサポートする
④自分の力で乗り越えたという経験を価値づける
を実践してみてもらえたら嬉しいです。
子どもたちが、どこかで学校に来たいと思ってくれていたら、その子たちは学校に必ず来れます。
無理矢理来させようとしたり。
来ないという選択をただ認めたり。
そんなことをしていた過去の自分に不甲斐なさを感じます。
その子にとって学校がどんな場所か。
それを共に考えて、その子にとっての学校という場所を一緒に捉え直す経験は自分自身の成長に繋がります。
そして、学校という場所が不登校だった子どもたちにとっても魅力的な場所になってほしい。
なによりも不登校だって、あなたは魅力的な人なんだよ。そういうメッセージを常に発していたい。