教員を辞めた理由 完結編
いつも読んでいただきありがとうございます。
この記事が教員を辞めた理由の完結編となります。
part.1からpart.5まで、教員を辞めた理由と題し、様々な課題や解決のための提案など、寄り道をしながら書き進めてきました。
教員を辞めた理由、そして今後の教育現場に期待されることについてまとめて、完結とさせていただきます。
目次
・教員として働くことと、自分らしく働くこと
・教員を辞めた理由のまとめ
・今後の教育現場に期待されること
教員として働くことと、自分らしく働くこと
どのような業界であっても自分らしく働くことは大変重要なことであると思っています。
私が教員になるときも、指示されたことだけ行動するのではなく、自分にしかできないことを積極的に行動していこうと決めていました。
これは私が何をするときにも心掛けていることです。
「自分が正しい」「自分の方が良いアイデアを持っている」ではなく、自分という人間は一人しかいないのに、他の人と全く同じことをするだけでは寂しいと感じるからです。
もちろん先輩や上司の言うことを聞くことも必要ですし、自分らしさよりも協調性を優先しないといけない場面もあります。
しかし、自分にしかできないことが必ずあると信じて、自分らしく生きていくことを常に願っています。
そんな望みを持って教育現場で働いていると、違和感を感じることが非常に多くありました。
学校現場で求められることは、自分らしく教員として働くことだと思います。
しかし実際には、例年通りのことを毎年繰り返すことが基本となっています。
例えば学園祭の担当になったとして、改善したいアイデアがたくさん思い浮かんだとします。
思い浮かんだアイデアを実現するためには、職員会議での承認や、新たなマニュアルの作成など様々なステップがあります。
さらには、他の先生方にも変更事項に対応していただく必要があるため、先生方が納得できるように説得する必要があります。
これらを実現するためにはかなりのエネルギーと時間が必要となってくることは容易に想像できるでしょう。
しかし、『教員が抱える課題』でも書いたように、教員は多くの業務を抱え込んでいる状態です。
その状態で、さらにエネルギーと時間を費やして学校をより良くするために行動できる教員がどれだけ実在するでしょうか。
さらに、どの教員も業務を多く抱えているため、自分の提案の影響で他の教員の仕事が増えてしまうことを考えると、なかなか踏み出せない気持ちも理解できるでしょう。
学校とは、児童・生徒のことを最優先で考えるべき場であると思います。
しかし、一つの職場である以上、教員同士が気持ちよく働くことができる環境も必要です。
この両方を考えたときに、現在の学校の体制はなかなか変革を起こすには難しいバランスになっているように感じました。
自分らしく働きたいが、その影響で他の教員にも負担をかけてしまう。
自分らしく働きたいが、限られた時間の中でできることには限界がある。
こういった現実から、私自身もあまり大きな行動はできずにいました。
一人の教員として、その学校で何年もされてきた方法で業務に従事するだけの状態です。
これは、私にしかできない仕事ではないと気付いたのです。
教員を辞めた理由のまとめ
・教員が抱える課題
・学校というコミュニティの課題
・理想と現実
・教員として働くことと、私らしく働くこと
いかがだったでしょうか。
長々と書いてきましたが、私が教員を辞めた理由について簡単にまとめたいと思います。
四点の理由を挙げましたが、それぞれ全て繋がっていると思います。
学校というコミュニティが抱える課題によって教員が抱える課題が生まれる。
また、教員が抱える課題によって理想と現実のギャップが生まれ、自分らしく働くことも難しくなる。
以上のように関連しているのです。
そしてこれらの課題や問題点の解決は、簡単なことではありません。
教員レベルだけでは解決できないような課題も多くあります。
しかし、このままの体制が今後も存続するとも思えません。
教員志望者が減少傾向にあるのです。
新型コロナウイルスの影響で状況が変わってくる可能性もあるかもしれませんが、「売り手市場」である現在、民間就職を希望する学生が増えてきています。
さらには、教員に対するマイナスイメージが報道によって広まっている影響もあるでしょう。
今が教育体制や業務について見直し、変わるべきタイミングだと私は思います。
私は、悩み苦しみながら働くことが当たり前という価値観は変わるべきだと思っています。
次に繋がる悩みは必要ですが、苦しみ続けるだけの悩みを抱えた状態で、良いパフォーマンスができるはずがありません。
明らかに大変そうな教員と、楽しそうに働いている教員のどちらにお世話になりたいと思うか、という質問に対する答えを考えると、納得できるのではないかと思います。
課題に溢れた状態で我慢しながら苦しみながら働くことが社会に出るということだ、という時代はもう終わっていると思います。
そして、私は教員としてではなく、自分にしかできない方法で、自分らしく働くことを目指して教員を辞めたのです。
このブログを書いていることもそうですが、自分らしく働くことを通して、自分なりに社会へ貢献していきたいと願っているのです。
そんな私は、教員を辞めた後に地方公務員となります。
矛盾しているように感じられた方も多いのではないかと思います。
なぜ自分らしく働くことを目指す私が地方公務員になったのか。
このことについてはまた別の記事で書きたいと思います。
今後の教育現場に期待されること
様々な課題や問題点について書きましたが、私はそのような状況の中で教員として働かれている先生方を心から尊敬しています。
学校という教育現場は、児童や生徒たちにとってかけがえのない場所です。
児童・生徒にとっての「先生」という存在も、本当に特別なものです。
そのような素敵な場に対して、マイナスイメージばかり溢れてしまっている状況をなんとか改善する必要があると思います。
「今のままでも成り立っている」という感覚を捨てて、早急に改善する必要があるのです。
今後は、児童・生徒が輝く場であり、教員も輝くような現場が求められると思います。
教員が輝いていれば、教員を志望する学生も必ず増えてきます。
学校という場が、国民一人一人にとって特別な場所となること、そして学校に対するイメージが明るくなることが期待されているのではないでしょうか。
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