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映画:メッセージを見て思うこと→結論、私たちは既に時空を超えた4次元の世界の住人なのかも知れないという話について。

連日世間を騒がせているコロナの影響もあって、休日は「おうちでシネマ」という日も増えました。

これまでは、気になる新作を消費していくような鑑賞をしていたのですが、どうも観終わった後の充実感がモノ足りないなぁ。

なんて思うこともあり、今だからこそできる映画の見方ってあるんじゃないかな?ということで、芸術的評価の高い映画「メッセージ」を1日かけて、あれこれ思考を巡らせながら、じっくり鑑賞してみることにしました。

結論→「(仮)人間は、精神的世界の中では時空を操作できる存在である」ということが分かった休日でした。

ミルクたっぷりのアイスコーヒーをお供に休日考えたことをつらつらと綴っていきたいと思います。

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「・・・?」

突飛押しも無くすみません。

要するに、映画『メッセージ』を観た人や、最近ことばって何?、人間の意志とはどこから来るの?、時間って何?なんて答えの無い問いに向き合った人と感想などシェアしあえたら嬉しいです。

目次
1.新海誠監督も絶賛、映画「メッセージ」とは?
2.表義文字という凄まじい伝達手段について
3.もし、人が新たな時間認識を手にしたら・・・?
4.そもそも時間って何なんだ?? Part1 物質的世界から
5.そもそも時間って何なんだ?Part 2 精神的世界から


新海誠監督も絶賛、映画「メッセージ」とは?

<ストーリー> 突如地上に降り立った、巨大な球体型宇宙船。謎の知的生命体と意志の疎通をはかるために軍に雇われた言語学者のルイーズ(エイミー・アダムス)は、“彼ら”が人類に<何>を伝えようとしているのかを探っていく。その謎を知ったルイーズを待ち受ける、美しくそして残酷な切なさを秘めた人類へのラストメッセージとは―。

言語学の「サピア=ウォーフの仮説」*1がモチーフになっており、物語のはじまりから、終わりまでが、全て「時間観」というテーマで一貫しています。導入から映画のクライマックスまで目が離せません。映画には1コマも無駄がないなんて言いますが、まさにこのことだなぁと。

また、見たことも無い知的生命体のフォルムや、宇宙船の描写が美しいこととか、彼らの発する奇妙な鳴き声などの音声技術に想像力を掻き立てられます。*2

*1  「サピア=ウォーフの仮説」:言語学上の議論で、国ごとに、言語は異なり、その言語ごとに人の思考仕方は異なる。というもの。つまり新しい言語を知るということは同時に新しいものの見方、前提となる考え方を身に着けていくのと同義。

*2 製作チームの特典映像もかなり見ごたえあったので参考に。

出典:ソニー・ピクチャーズ 映画 『メッセージ』特典映像2 より


表義文字という凄まじい伝達手段について

この映画で最も印象的なのが、知的生命体ヘプタポッドの使う表義文字。

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引用:Livedoorブログ_ 天国へ行くための136の方法

触手からイカ墨のように発射される記号は、縦、横、高さの3次元で構成される立体的な円環構造になっていて、私たちの使う2次元で構成される文字よりも圧倒的に多くの情報量を含んでいることが想像できます。

その意味が、映画のクライマックスで判明するんですが、

※下記ネタバレを含みます。まだ観ていない方は、感動が半減してしまうのでぜひ一度鑑賞された後に読み進めてください!

彼らは現在と過去と未来を同時に認識することができ、

彼らにとっての過去は現在であると同時に未来であり、未来は過去であると同時に現在でもあるらしく。(同時的認識が可能)

現在、過去、未来について一つの記号で意思疎通が図れてしまうのだから何とも凄まじい生命体なんだ・・・。と唖然としました。

イカ墨一発の情報量って、毎日日記をつけている人間がデスクに向かった時間の総和くらいなんじゃないんだろうか?日記60冊分くらいの文字量を一つの記号で相手に伝えるのかぁ。

めちゃくちゃロマンを感じる。


もし、人が新たな時間認識を手にしたら・・・?

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映画の中で彼らは、地球に訪れた目的は「3000年後に人間に助けてもらうことになっていて、そのための武器(言語、新たな時間認識)を与えに来たからだ」と語っています。

新たな言語=時間認識を手にした私たちの文明はさらに発展していくのだろうけれど、映画ではその描写は無いので、ここからさらに、想像を膨らませてみることに。



「生まれた時から自分が、誰と出会い、恋をして、家族を作り、どのように死ぬのかが分かっているという訳だよな」

「あれ、自分たちの身に起こる全ての事が生まれた瞬間決まっていて、それを受け入れるしか選択肢が無いということ???」

「だとしたら人間の意志はどこに行くのだろう?」


「未来を知ってしまっている人間は、生を全うしたいなんて考えるのだろうか?」

「人間のあらゆる葛藤や、希望さえも無くなり、まるで海でプカプカ浮かぶクラゲみたいに、人間は自然に返っていってしまうのでは無いだろうか?」

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そもそも時間って何なんだ?? Part1 物質的世界から

昔からのことわざに、

"覆水盆に返らず"

"It's no use crying over spilt milk."(こぼしたミルクを嘆いても無駄)

なんて言葉にあるように、物質的世界の中でものごとを捉えようとすると、時間は一方通行に流れている。

そのため、私たちはすべての物事に因果関係があるように勘違いしがちだけど、物理学における最先端の議論では、時間というのは存在しなくて、物が移動したり、性質が変わったりしただけなのだというものもあるようだ。

世界はそういった物理現象の連鎖で動いていて、蝶の瞬きのように偶然に偶然が重なっているだけ。太陽の動き、月の満ち欠け、時計の針、溶ける氷などに意識を向けるから、時間が経過したと感じる。ただそれだけなのだと私も思う。なんか味気ない気もするけど。

そういえば、映画「フォレストガンプ」の最後はそんな言葉で〆られてたような。

「僕にはわからないんだ。正しいのがママなのか、ダン中尉だったのか・・・僕らにはみんな運命(さだめ)があるのかそれとも風に乗って ただ彷徨っているのかたぶん 両方だろう。両方が同時に起こっているんだ・・・」

私も、たまたま福岡に生まれ、たまたま誰かと恋に落ち、たまたま仲間と出会い、出会った仲間とたまたま仕事して。そこで出会う人もまた、たまたまそこにいる。

当の本人は、「私がこの世に生まれたこと、あたなと出会えたこと、その全てに意味がある。」そう感じたいとも、願っているけど。


そもそも時間って何なんだ?Part 2 精神的世界から

「人間が初めて時間を意識するようになったのはいつからなのだろう?」

「それは、わたしたちの時間観は歴史とともにどう変化していったのだろう?」

「時間ってものをこれまで偉人はどう考えてきたのだろう?」


そして、気づく。そもそも、こうして「時間」について考えている瞬間は、時計の秒針のカチッカチッという音は聞こえてこない。自分の意識から時間という概念が頭から消えている・・・。

そんなことを書いている次の瞬間も、テーブルの上に置いたコーヒーのミルクは混ざっていきます。

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これは、私のとある休日を綴った「過去」の出来事であるのと同時に、まさにこの文章を読む皆さんにとっての「現在」にもなる。そんな「未来」を想像して書いている私にとっては、「現在」でもある。


あれ?これも、同時的認識の一つなのでは?


映画『メッセージ』のヘプタポッドと同様、精神的世界において人間は、既に4次元に生きているのかも知れません。


以上、今日はこの辺にして、次回も気が向いたときにおうち時間絡みの投稿をしていきたいと思います。感想もらえたら嬉しいですー。






(余談1)ダルマと理論

偶然に偶然が重なる、常に変化していく世界の中でも、いくつかの普遍的、不変的法則というのは存在する。

それを仏教では、「法」とか「ダルマ」というらしい。過去、現在、未来のいつでも成り立ち(三世)、東西南北上下四惟どこでも(十方)成り立つ法則というもの。

一方、世の科学者が追及する「理論」というのは、できる限り普遍的に現実世界の現象を解釈するように整理されているのだけど、与件(一定の条件下)でのみ成立するもので、時代とともに賞味期限があったりもする。真理ではないが、私たちの生活向上や思考の役に立つ存在だ。


(余談2)人間の意思について

人間の意志とは何なのか?最先端の科学分野ではどのような研究がなされているのか?をこれからもう少し詳しくみていきたいと思う。

※ここは、東洋思想とか、西洋哲学でも論じているものあるようだし、自然科学系で論じられている時間論についても全くかじったことがなかったので、少しずつ探索して後日UPとしたいと思う。


(余談3)言語学研究のアプローチ手法と、出川イングリッシュのやり口が似ているのかも知れない件について

この映画で言語アドバイザーを務めたカナダ・マギル大学言語学部のジェシカ・クーン准教授はインタビューで次のように語っている。

「実際の言語学研究でも、共通言語が存在しない言語を研究する際、具体的なものから始めて、行動、そしてより複雑な構造へとだんだんと積み上げていくというフィールドワークを行います。」

これは、日曜のお茶の間バラエティ「世界の果てまで行ってQ」の人気企画「出川哲郎の、はじめてのおつかいinオーストラリア」で英語圏内の人と会話しながらミッションを遂行するときに彼がとっているアプローチもそれにあたる。という考察もいつか気が向いたらやってみたいと思います。

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