安倍首相のツイート
富山県では、富山市立病院で院内感染と思われる事案が発生。あっという間に44名(4月12日時点)に感染者が増加しました。マスコミもこれでもかと危機感を煽ります。私自身、NHKのニュースですら、エンターテイメント化しているので、だんだん避けるようになっています。別に銀座や渋谷の光景を映しても、「だから?」って感じです。前回でのエントリでも書きましたが、マスのデータはいいんです。何人が感染して、何人が重症で、何人が軽症で、何人が退院したのか。特に最後の「何人が退院したのか」が知りたいんです。
昨日、NHKのニュースで、東京・戸越銀座商店街の光景を映していましたが、遠近法で人がたくさんいるように見せる小賢しい手法。不要不急で集まっているわけではないし、 #stayhome であっても腹は減る。外食はある程度避けるにしても(土曜日に行ったカレー屋では、カウンター席が1席おきにしか座れないようにしてました。)、食材を買うなり、コンビニで弁当を買うなり、人は生きていかなければならないのです。生活必需品を扱う小売店舗で働く皆様、医療従事者の皆様、それを支えていただいている物流関係の皆様、感謝でしかありません。(やむを得ず通販を利用することもありますが、接触しないよう、宅配ボックスを設置しています。)
そんな中、ぼこぼこになったのが安倍首相のツイート(私はフォローしていません)。星野源さんが流したツイートの映像に乗っかり、自宅でくつろぐ光景を乗せ、ポエムとも思えるツイートをしました。(詳しくはハフィントンポストのエントリ参照)
「マスク2枚」「ポエトリーリーディング記者会見」に続く「大喜利ネタ」炸裂です。昔は、上司に「倒れる寸前まで働け!」と叱咤激励されたものです。今ではパワハラですが。実際、先ほど掲げた皆様は、倒れる寸前どころか、倒れている方もいらっしゃるでしょう。逆に、生活の糧を失い、倒れかけているかたもいるはずです。
もちろん、安倍首相が倒れたからといって、ちょっと政治が一時期不安定になるくらいで、経済活動も止まらないし、たぶん困らないと思います。でも、お得意の「やってる感」を出す絶好の機会。せめて「やってる感」を出さないのかなと思います。その点、小池百合子東京都知事は、非常に賢く、うまく立ち回っていると思います(実際の効果測定は別として)。
話は安倍首相に戻します。
正直、なぜここまで「大喜利ネタ」を炸裂させることができるのか、不思議です。タレントなどのツイートでも、なんでそんなこと言う?みたいなツイートでぼこぼこにされるケースもありますが、一国の首相です。ご自身でツイートされているのか分かりません(トランプ大統領も本人か側近か、意見が分かれてますが、それであの内容ですし。)が、だれも疑問に思わないのかと感じます。
その点、エッセイストの小田嶋隆さんのツイートが的を射ています。
小田嶋隆 @tako_ashi
「466億円マスク二枚郵送案件」と同じで、
1. 官邸のガバナンスが壊死していてトップに進言できる人間が皆無
2. 首相、官邸官僚、主要官僚含めて全員が莫迦揃い
3. 総理の愚かさを国民に思い知らせようとしている君側の奸が暗躍している
4. 安倍ちゃんが致命的に嫌われている
のどれかですね。
(2020年4月12日 16時48分)
小田嶋隆 @tako_ashi
「友達と会えない。飲み会もできない」
って、サークルの2年生あたりがブログに書いているクソ甘ったれた日記かと思ったぞ。少なくとも還暦過ぎた人間の言葉選びではない。舐めるな。じぶんのことをしろ。
(2020年4月12日 19時32分)
私自身は、安倍首相って世間離れした人なんだろうなぁと思います。政界のサラブレッドとして生を受け、政治アナリストの伊藤惇夫さん曰く「駄々っ子」だとか。自分で買い物もそうなさらないだろうし、コンビニなんて行くこともないでしょう。あれやこれやと世話を焼いてくれる人(これは一介の人としてという意味と、政治家という意味と両方です)が周りにいるでしょう。しかも、夜の宴席もできないとなるとヒマ。視察など出歩くことは、さすがに自分が言っているだけあって憚られる(それくらいは分かるんだと)。その帰結が、マスク二枚であり、ポエトリーリーディング記者会見であり、あのツイートだと。
結局、市井の生活を肌感覚でわかる必要よりも、ぶっ飛んだ感性と狂気を持たないと、一国の宰相なんて務められないということなんでしょう。これは大会社の社長などにも言えることなんだと思います。もちろん、調整型のトップもいますので、トップがみんなそうだとは言いませんが、少なくとも安倍首相はこうなんだろうなと。
そういえば、最近、ご令室の安倍昭恵さんの活動が見えません。どなたか識者が「首相夫人が自粛しだしたら本物だ」といった趣旨の発言をされていましたが、いよいよ本当に緊急事態なのかもしれません。