「浜の真砂は尽きるとも、世に心配の種は尽きまじ」💚てると次生の句
孫娘は漫画家の基礎を作るため
美術系大学に入学したのが十年近く前だった
高校時代からコミケなどにも参戦していて
そこで少しは自信をつけたのかもしれない
たまたまアップした漫画がネットで評価され
休学して上京し本格的に漫画家を目指したんだ
しばらくは心配が続いたんだけど
幸いなことに単行本も出版され
テレビドラマに採用されるという幸運も得た
大学進学すると思っていたその弟なんだけど
なんとお笑いの世界に飛び込むと言うんだよね
進路先がお笑いの養成所となると
親ばかりでなくGGBBまで心配することになる
それでもなんとか応援するしかないからさ
東京のイベントの手伝いをしてもらって
アルバイト代を渡し、ささやかな経済的な
応援をするくらいしかないんだけどね
心配と言えばこれからふくろうランプ制作の
一番肝となる大変な作業を始めるんだよ
それにはまず基準となる穴あけから始まる
一番大切なのは目の位置なんだけど
10ミリのポンスでとりあえず開けるんだ
ちょっとした穴開けの角度でキツくなったり
柔らかな表情になったりするから
後で細かな調整をするんだけどね
穴開けにも狙いがあって少々解説すると
目と羽根の部分は直接光が漏れるようにする
なので間接照明のような役割となるんだよ
中央の穴はこのままだと直接光が目に入るから
カバーをつけて直接照明にするんだ
穴を開け終わったらそこにカバーを取り付ける
カバーに使うのは透光性磁器土を薄く伸ばし
素焼きした厚さ1ミリ弱の薄板だよ
それをナイフで筋をつけてから折ったりして
ピッタリとハマるようにするんだけど
とにかく折れる!
ナイフを使うと仕事は早いんだけど折れる
それで時間はかかるけどヤスリで落とす
そうやって時間をかけて部品を合わせるんだ
できたものをドベを使って仮止めしていく
これまではドベを使わず釉薬で止めたんだけど
今回は登り窯で焼いてもらえそうなので
運搬に耐えるようにドベを使ってみたんだ
これなら素焼きをすると多分動かなくなる
とりあえず穴あけ関係の工作は終わったけど
磁器の薄板と信楽土の収縮率が違うので
素焼きをするまでゆっくり乾かして
ヒビが入らなければ成功なんだけどね
大丈夫かな