ちょっとした日常の違和感
ラッシュ時に電車に乗ると、こんなアナウンスをよく聞く。
お荷物お体を強くお引きください
当初は違和感を覚えたけれど、今では当たり前のように聞いている。
聞き流している。
満員電車などでドアに荷物や体が挟まれないように強めの口調で注意を促しているのだが、もっとよい言い方がないものか、と思ってしまう。
強く引く……
まるで綱引きでもしているみたいだ。
小規模な電車の遅延理由の約94%が利用者に関連する「部外原因」だという。
そのうち、ドアの再開閉が16%。
(電車の遅延理由、で検索して見つけた国土交通省の2016年の統計です)
ドアに何かが挟まれたり、駆け込み乗車などは頻繁に起こるけれど、その都度、ドアの再開閉をするだけで、余計な時間がかかる。
電車は蜘蛛の巣のように張り巡らされたダイヤグラムに沿って運行している。
とりわけ朝夕のラッシュ時は1分の遅れが前後の電車の運行にも影響する。
しかし、遅延は頻繁に起こる。
具合の悪くなった乗客の救護
乗客間トラブル
線路内への立ち入り
車両故障の点検
架線トラブル
電気設備の故障
近隣火災
転落、人身事故もある。
そんなことにも慣れ切ってしまい、人はただ先を急ぐことばかりを考える。
お荷物お体を強くお引きください
違和感があるぐらいのアナウンスのほうが、みんなの注意を引きやすいのだろう。
近頃、もう一つ気になる言い方がある。
芸能人などが「美味い!米がいくらでも食べられる」などという。
一般人もごく当たり前のように使っている。
これだと、生米を食べているように感じられる。
わたしは、炊く前が「米」で、炊いたら「ご飯」というのが当たり前だと思っていた。
たしかに炊くのは米なのだが。
「米を炊く」より、「ご飯を炊く」の方が耳馴染みがある。
因みに「お湯を沸かす」にも特に違和感はない。