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まぼろしの人〜金田一耕助

名探偵はほぼ変人というのが
古今東西の通り相場のようです。

横溝正史の小説に登場する
金田一耕助。
明智小五郎と並んで
国民的な名探偵です。

ヨレヨレの和服、袴姿に帽子。
パッとしない風采。
貧弱な体格。
頭を掻きむしるとフケがはらはら。
清潔感なし。
どもり気味の口調。

どこまでが原作のイメージで
どこからが映像のイメージか
わからなくなってしまいましたが。

刑事コロンボもそうですね。
相手にスキを見せることが
ひとつの作戦かも知れません。

そんなキャラクターでも
映像化すれば、演じるのは
石坂浩二古谷一行
二枚目俳優。

改めて調べてみたら、
『八つ墓村』については10回も
映像化されていて
1977年の松竹映画では
渥美清が金田一を演じています。
演じる人もいろいろですね。

横溝正史といえば、やはり1976年の
角川映画『犬神家の一族』
でしょう。
信州を舞台にした
財閥一族の相続争いと復讐の物語。

斧 琴 菊 ヨキコトキクの呪い

もうほとんど意味不明なまでの
おどろおどろしい怪事件です。

結末は関係者が一堂に会して
金田一耕助が事件の謎解きをしてみせるお決まりのパターン。
私立探偵なので、
幾許かの報酬を受け取り
誰にも見送られず
ひっそりと旅立つ慎み深さ。

やはり金田一耕助は
石坂浩二以外には考えられません。

と、ここまで長々と書いてみましたが、実は金田一耕助にそれほど強い
思い入れはないのでした。

角川商法に乗せられて、横溝正史を
何冊読んだがわかりませんが、
荒唐無稽すぎて、正直ついていけないものもありました。

というわけで
本日ご紹介したかったのは、

TBSテレビ
「横溝正史シリーズⅠ」(1977年〜)のテーマ曲

茶木みやこ

『まぼろしの人』

です。
以下は2番の歌詞になります。

〽️たわむれ遊ぶ わらべのほほに
 沈む夕陽の 輝きが
 優しい翳りを映す頃
 くれなずむ街には
 やすらぎが満ちていた
 なのにこの同じ空の下
 辛い出来事の結末を
 呟くように ささやいた
 あの人は幻だったのでしょうか

一度聴いたら忘れられない
なんとも薄ら寒いような
不思議な曲。


今夜は眠れなくなりそうです。