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達成感

今日は本の感想というより、読みました!という達成感を記録したくてこれを書いています。

分厚い本に敢えて挑戦するのは、低下する集中力や持久力、好奇心、諸々の老化現象へのささやかな抵抗かも知れません。

『リバー』奥田英朗

読了
本文648ページ

同一犯か? 模倣犯か?
十年前、渡良瀬川で
相次いで発見された若い女性の死体。
そして今、未解決連続殺人事件の悪夢が
再び幕を開ける……。

警察、マスコミ、容疑者、被害者遺族、容疑者家族……

人間の業と情を抉る
無上の群像劇

緊迫感溢れる
圧巻の犯罪小説


これは本の帯のキャッチコピーの一部です。
近くの地区センターで本を借りると、見返しに帯紙が貼られています。
市の図書館にはないサービスです。
本の帯、大事です。


ミステリーなので、くだくだ書くとネタバレになりますので、以下感じたことをメモ的に記します。

舞台が群馬県と栃木県に跨るということや、警察小説であり、事件記者も活躍することから、横山秀夫さんの作品を彷彿とさせます。

大勢の登場人物が交錯し、
それぞれの個性や背景がしっかり描かれています。
これは奥田英朗作品らしいと思いました。
犯人を追う警察官、新聞記者、被害者遺族の側に立って物語は進行しますが、犯人の心情が今ひとつ描き切れていなかったことには物足りなさを感じました。

意外性もあったけれど、わたしの求めていた意外性とはちょっと違っていました。

長編推理は張り巡らした伏線をいちいち回収する必要があり、そのためご都合主義になることも多いように思います。
紆余曲折があっても、それが必然だったのだと最後に納得できるかどうかが重要です。


満足度70%
奥田英朗ファンとして期待が大きかっただけに、ちょっと辛口採点です。

それでも、エンターテインメントとして飽きずに読め、最後の最後まで楽しませていただきました。