息子のオジサン化
30代ながらアラフォーと呼ばれる世代になった息子のオジサン化が急速に進んでいる。
口には出さねど。
わたしには、たとえ親しい仲でも、容姿や外見上の特徴を貶すことは極力しないというポリシーがある。
そういうことは、わざわざ指摘しなくても、本人が一番よくわかっているはずだから。
息子が久しぶりに帰省したので、娘とLINEでビデオ通話をした。
娘は開口一番、
「髪の毛、きてるねー」
息子は苦笑。
たしかに生え際がM字になっているが……
兄に向かって容赦ない妹。
翌日は、わたしの母と会食した。
母は息子が連れてきた曾孫の顔を見て「かわいい、かわいい」と大喜び。
息子のことは
「ちょっと肥えすぎじゃないか」
などと言わなくてもいいことを何度も口にする。
認知症なので、仕方ないとはいえ、
ここでも息子は苦笑。
子どもは三歳までに一生分の親孝行をするという言葉もある。
オジサンに、もう「可愛い」という形容詞は似合わない。
そんな息子は、孫をひとり我が家に残して帰ってしまった。