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身辺整理

断捨離という言葉は、広辞苑にも載っているのでしょうか。

今やすっかり人口に膾炙し、定着している言葉です。

けれども、個人的にはこの言葉を使うのには未だ少し抵抗があります。

年齢が年齢だけに、古いものを溜め込まず、ぼちぼち処分していかなければなりません。

身辺整理です。

死んだ後のことなど、「後は野となれ山となれ」なんですが、後で妙なものが見つかったりするのもバツが悪いですし、気になって成仏できない気がします。

若いときから、日記というか、つぶやきのような文章を日記帳に書き殴っていました。

学生時代はファンシーな感じの日記帳に。

内容は妄想と、日常の取るに足らない出来事の記録。

その時々で真剣に悩んでいたのかもしれない悩みや愚痴なども書き連ねていました。

読み返せば、青春の輝きの、せめて欠片のようなものが見つかるのかもしれませんが、思い返せば自分の青春はそもそも輝いてなどいなかったような。

そしてわたしの場合、楽しいとき、うれしいときには、日記のことなど忘れていたような気がします。


親には絶対読まれたくない、親への恨み節や諸々不都合な内容も含まれているので、結婚するときには、箱に詰めて嫁入り道具として持参しました。


古い日記には、どう考えても価値などないのです。
なので、数年前に、きれいサッパリ処分しました。
惜しいとは思いませんでした。
今まで何十年読み返さなかったのだから、この先もおそらく読むことはないだろうと。

こんなことをくだくだ書いたのも、この曲を紹介したかったから。
ただそれだけのような気がします。


『古い日記』和田アキ子


歌詞に日記の「に」の字も出てこないところがとても気に入っています。