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エンゲル係数

家計の消費支出に占める食費の割合、エンゲル係数の上昇が止まらないという。

そりゃそうでしょう。
スーパーに足繁く通っているので、物価の高騰をひしひしと肌で感じている。
食費が家計を圧迫しているだけではなく、子ども食堂を運営する人、学校給食の現場なども苦労が絶えないようだ。
とりわけ12月から1月は、どちらの家庭も食費が跳ね上がるのではないだろうか。
物価に連動して収入が上がるわけでもない。

エンゲル係数が上昇傾向にあるのは、実は物価高だけが原因ではないようで、女性の社会進出が進み、割高でも時短のために中食(調理食品)を利用する人が増えたことなども考えられるという。


我が家では朝食にフルーツを食べる習慣があるが、ぶどうやりんごなどは、数年前に比べ、倍近くになったような気がする。
フルーツは今や贅沢品だ。
刻んでヨーグルトで和えて、かさ増ししたりもする。

休日の激安スーパーは長蛇の列、夕刻は、鮮魚コーナーやお惣菜コーナーの値引きシールを貼られるタイミングを狙って、店内をぐるぐる回遊している人が多い。
(わたしもそのひとりです)
しかし、そこまで暇な人ばかりじゃない。
わたしも毎日はとても無理。
近頃は24時間営業や深夜まで営業する店も多く、値下げのタイミングが計りにくい。
閉店前に行ったら欲しいものはなくなっている。
値引き品も争奪戦だ。

夫は昔から食費だけは削るなというが、そうもいっていられない。
この頃食卓に並ぶおかずが貧弱なのは、物価高のせいだといっておこう。

決して手を拱いているわけではない。
東に目玉商品があると聞けば、自転車で駆けつけ、西に安売りスーパーがあると知れば、底値で必要なものをまとめ買いする。
夕方再度近所のスーパーを覗いて、値下げ品をゲットしたり。
東奔西走。
足で稼ぐしかない。

節約しようとする心に逆らうかのように、秋は何を食べても美味しい。
吟味しながら買い物をしているはずが、値下げしたお惣菜、お菓子類、レジ周りに置いてある余分なものをついつい無造作にカゴ放り込んでしまう。

これで2000円?3000円?などと大まかに計算するが、数年前とは随分感覚が違う。

これが庶民の暮らしぶり。
真美子夫人にはわかるまい。

(2024.11.17日本経済新聞朝刊を参考にしました)