【スペイン巡礼の話②】800km歩くことも考えた、3ヶ月滞在の荷物。吟味した中身を公開!
スペインへ飛ぶのを決めたことで、一歩大きく前進。
「いつか世界に出られるようになったら」とずっと頭に置き続けて生活していたため、普段の買い物も自然と旅を見据えたものに。
それでも、細かい内容は渡航を決めてから全て考え始めたので、考えることが必要な荷物は盛りだくさん。
以前、ペルーでマチュピチュまでの4日間80kmのトレッキングをしたことがありました。
なのですが、その時登山グッズは全て現地でレンタルしたので、Camino de Santiagoのような超ロングトレイルを含んだ旅のパッキングは今回が初めて。
本気で山をやっている方々に比べたら足下にも及ばない登山・トレッキングの知識しかなかったので、昔モンベルでアルバイトをしていたパートナー(妻)にもいろいろノウハウを分けてもらいながら考え始めました。
歩く装備の他、撮影機材、海外旅行保険、カード類など、時間が無い中急ピッチで考え抜いた、僕ら流の荷物の内容(男性編)をご紹介します。
カバン類① メインのバックパック: Kalimor 45-55L
トレッキングでは視認性が高い方が良かったり、荷物を間違えられにくくなったりするので、目立つ色の方が良かったなと何度も思いながら、結局15年くらい旅を共にしているカリマーの黒バックパック。
妻の影響で、モノを丁寧に扱うようになったのは最近のこと。。その上で30カ国近くを共にしてきた頑丈なリュックです。
だいぶハードに使ってきたにも関わらず予想よりもまだまだ使えるということで、今回はこれ+3つのバッグに荷物を詰めて行くことにしました。
カバン類② サブバッグ: Cotopaxi Luzon Del Dia 18L
川越でできた親友に教えてもらったブランド、コトパクシ。
ネクスト・パタゴニアと言われるサステナブルなアメリカ発のアウトドアブランドで、日本では最近初めての店舗が大阪心斎橋にできたみたいです。
スペインのEcoalfと同様、地球環境への配慮を全面に押し出しているコトパクシ。Luzonというこのバッグのシリーズは、他のアウトドアブランドで出た端切れも使い、繋ぎ合わせて作っているため同じ色が一つもないのも面白いです。
収納パーテーションが少ないのがネックですが、詰め込んだらたくさん入ることと配色が気に入っていること、超軽量でありながら簡単には切れそうもない頑丈な素材であることが決め手でした。
カバン類③ セキュリティポーチ①:Avalon Huckleberry
確か学生時代に購入した、こちらもロングラン選手。
もともと家にあったことと収納力抜群なこと、南京錠がつけやすい構造、そしてホックを外してからバックルを外せる盗難防止機能が決め手でした。
一番外側のマジックテープの収納にはティッシュや殺菌ジェルなど盗られても大丈夫なものを、外側チャックの中にはおとり財布と使用する財布を、内側チャックには基本鍵をかけっぱなしでその他貴重品を入れています。
これは席に座ろうがどこへ行こうが、外出時は体から外すことなくずっと身につけています。
カバン類④ セキュリティポーチ②:無印良品ショルダーポーチ
軽くて薄い、肩からかけるタイプのセキュリティポーチです。外側のメッシュには何も入れず、内側チャックの中にパスポートや使用頻度の低いクレジットカード、米ドルのストックを入れて服の中に下げています。
これも家にあったので採用しましたが、服の中に入れるセキュリティポーチとしてはもっと使いやすいチョイスがあると思います。妻が使っているのはこんな感じの腰に巻く定番セキュリティポーチ。
電子機器類① DJI Osmo Action
動画のあまりのスムーズさ(物理的手ぶれ補正が圧倒的)に惹かれて、ジンバルと一体になっている超小型カメラDJI Osmo Pocketもだいぶ考えましたが、耐久性の面であえなく却下。
旅中は様々な衝撃が加わる可能性を考慮したい(心理的にも安心)のと、雨の中を長時間歩くことが想定される(スペイン北部は雨が比較的多い)こともあり、動画撮影用に防水性・耐久性の高い機材を探した結果、やっぱりアクションカメラに行き着きました。
メジャーすぎるGoProは何となく嫌で、他にいいのは無いかと探したところ、Osmo Actionを見つけました。
アクションカメラ業界ではGoPro対抗商品としてもう当たり前の存在だったらしいこのカメラ、製造元のDJIというのはドローンが強い会社。ドローン向けの強力なブレ補正技術とカメラの技術が結集されて、GoPro7発売後により優位な機能を備えた対抗馬としてデビューしたとのこと。Osmo Action 2が開発中らしいですが、現時点ではまだ未発売です。
メルカリでアクセサリー11点とセットでほぼ未使用品を3万円くらいで見つけ、ドキドキしながら購入しました(今回の準備で圧倒的に最高額)。
結果、今のところ安心して使えていて満足しています。
電子機器類② Kindle Paperwhite
以前Amazonのセール時に7000円くらいで購入していたもの。防水機能付きなのでカミーノ中の雨も安心。読みたい本がピンポイントでなかなか見つからないことも多いですが、現地情報の書籍を読むのに使っています。(小説等は今のところ読む時間ない)
電子機器類③ Macbook Air
もともと持っていた(妻のお下がり)ので。動画編集や、その他PCの方が便利な作業に使用しています。
電子機器類④ スマホ:Huawei P20 Pro
もともと使用していたスマホが母のお下がりのiPhone7で、長期でバックパックするにはカメラの質やバッテリー寿命に難があり新しいのを買うことにしました。
写真は基本スマホで撮ろうと思っていたので、①安い ②Simフリー ③カメラの性能がいい の3点を基準に探しました。ただネットで調べていくと、詳しくない自分にはスマホのチョイスが星の数ほどあるように思えて途方に暮れてしまったので、クオリティの高い写真をスマホで撮っていた記憶のある友人にオススメを聞くことにしました。
Huaweiを使っていた彼が上記のポイント3点でオススメするスマホは、以下の2通り。
・Huawei PシリーズのP30世代以前の機種(P40以降は米中関係によりGoogleの使用不可)
・Huawei MateシリーズのMate20世代以前の機種(Mate30以降Googleの使用不可)
この2つのラインが、Leikaの技術を搭載していてカメラに力を入れているとのこと。その中で色々と自分なりに調べた結果、カメラの性能が良く、色味も損ないにくく、充電スピードがそれなりに早く、そしてその時点で安価なものを見つけられたP20 Proに落ち着いたのでした。(メルカリで未使用品約2万円)
スペインに来てからはVodafoneのプリペイドsimを購入して使っています。sim挿入時の設定等は特に要りませんでした。
トレッキング用グッズ
慣れている人に話を聞きながら、要るものと要らないものを時間をできるだけかけて吟味しました。
・トレッキングシューズ(MERRELL Moab2)
KEENの靴やMERRELLのカメレオンと迷いましたが、カミーノの道のりは高低差があまり無い(入国要件の関係で今回はフランスのピレネー山脈はスキップ)ことと、自分がトレッキングにそこまで慣れているわけでは無いことから、全体の生地が柔らか目で軽いMoab2のミドルカットに決めました。(Amazonセールで約10000円で購入)
固くて重みのある方(カメレオンシリーズは底に鉄板が入ってる)がホールド力や安定感が増すので中上級者にはオススメとのことですが、平坦な道を長時間歩き続けることにおいては歩きやすく靴ズレのリスクが少ない方がいいという判断でした。歩いてみてまたレビューします。
・トレッキングパンツ(Montbell マウンテンガイドパンツ)
万が一キレイ目な格好が必要になった時も併用できるようにと細身でシンプルなパンツを探し、Northfaceのマグマパンツやエルクパンツ、アルパインライトを中古であたりましたがいい値段とクオリティに巡り会えず。
細身の自分にはシュッとしづらい太めのシルエットがほとんどだったモンベルのパンツですが、全部履いてみたところこのマウンテンガイドパンツがダントツでフィットしました。Northface製品よりも定価がずっと安く、ポケット全てにジッパーがついて全体的な機能性も高いと思います。(中古5000円で購入)
・サポーテックタイツ(Montbell)
テーピング機能と圧着による血流促進で歩行を助けてくれるタイツ。いいものだと一本8000円〜2万円近くするものだと知って絶望しかけましたが、メルカリで2本4500円で購入に成功。
・ヘッドライト(Black Diamond)
ヘッドライトはケチらずいいものを買った方がいいとの手練れの方の教えのもと、Black Diamondを買いました(2400円)。
・靴下
土踏まずのアーチサポートがあるトレッキング用五本指靴下と、普通の長い靴下を3足ずつ。この2種類を重ね履きします。もっと機能性や耐久性の高いものもありますが、今回はこれで大丈夫と踏んで行ってみます。
・トレッキング用手袋
木の枝をストック代わりにしたりする際の手のサポートと日焼け防止に、通気性のいいものを。(カミーノめちゃくちゃ焼けます)
・寝袋(Mondbell #6 バロウバッグ)
持っていたものが余りにも古かったので新調。ダウンハガーの方がコンパクトで温かいですが、個人的に羽毛製品は避けたかったので化繊のバロウバッグ#6を中古6000円で購入。
<持って来ないことにしたもの>
・ゲイター(スパッツ)
防水の靴の上から水や湿気、泥が入り込むのを防ぐゲイター。モンベルショップで店員さんに「社員がカミーノ を歩いた時、持って行かなかったけどレインウェアで十分だったと言ってたので買わなくていいかもですよ」とアドバイスいただいてやめました。
・ストック
荷物を背負ったロングトレイルにはあったほうが足の負担が減りますが、カミーノの道中ではそれ用の杖が置いてあって使えたりするらしく、無くて必要だったらちょうどいい枝を探そうということで買わず。荷物にもなりますしね。
セキュリティグッズ
・南京錠
簡単なものでもカバンに付けているのといないのとではリスクが全然違うと思います(中身をスろうというモチベーションがある程度削がれる)。ということで、100均セリアで南京錠を3つと自転車用ロック1つを揃えました。特にセキュリティポーチにつけたものは、面倒臭くても開け閉めするたびに忘れず閉めるようにしています。差し込み式の鍵は失くすので、番号タイプがオススメです。
・各種ストラップ
スマホと財布、アクションカメラのスリ防止に、伸縮ストラップ(社員証をぶら下げるやつ)を100均で購入。これも、ベルトやポーチに繋いでおくだけであると無いとでは安心感が全然違います。とはいえ、相手がその気になれば切られてしまうのでもちろん油断は禁物。
アクションカメラにつけているものはカチャカチャ鳴る音が動画に入ってしまうので、音がする箇所にマスキングテープを貼ったら気にならなくなりました。
財布類
現金は防犯上の観点から3つの財布に分けて3箇所に収納しています。どれも100均で購入した、高そうに見えないもの(マジックテープのやつなど)です。クレジットカード類はセキュリティポーチの中のお菓子の袋の中に。またそれらとは別に、カバンに手を入れた時に先に触れる位置におとり用の財布も入れています。
過去にエクアドルの路上で強盗に遭った際、金を出せと言われて出したおとり財布にほとんど現金を入れていなかったため、満足せずに開放してくれなかったことがありました。その教訓から、今は1ドル札や5ユーロ札など、少額のお札を複数枚は入れておくようにしています。
衣類
・雨具、雨対策
真ん中の小さいのはバックパックカバー。
・Tシャツ、インナー類
左の白はきれいめな格好でないと入れない場所に出くわしたとき用。スペースに余裕があったので多めに入れましたが、もう1〜2枚抜いても快適にいけます。全て速乾素材系。
・上着、防寒着
10月の夜は北スペイン冷えます。
・ズボン類
マウンテンガイドパンツ含め、動きやすい長短3つ。
あとは前述した靴下とパンツ3枚、マスク、日除けの帽子とスカーフぐらいです。
本 - アルケミスト
本はできるだけ電子書籍で、と思いますが、薄くコンパクトでこの旅でぜひ読み返したいと思った、ボロボロになったアルケミストを持ってきました。
主人公が羊飼いをやっている、物語最初の舞台はスペインのアンダルシア地方。王様との出会いで前兆を大切にすることを学んだ彼はその後、モロッコの港町タンジェへと海を渡ります。
その他グッズ
S字フック(アルミ製が軽くていい)と靴紐、洗濯バサミなどの洗濯グッズや、十徳ナイフ(エクアドルで襲われたあとに護身用に購入した10年選手)はやっぱりあると凄く便利です。ナイフにも栓抜きにも缶切りにもなります。
ポケットに入れておく簡易万歩計を持って来ました。スマホでもカウントしてくれそう(Huawei P20Proにあるかは確認してない)ですが、電池が持たなくてもこれがあれば大丈夫。普段は「1万4千歩、今日はよく歩いたな〜」とか言ってますが、巡礼の道を歩くのに一日何万歩になるのかのデータって無さそうで面白いと思い。
木のネックレスは長野県茅野の山中でたまたま訪れた、柔らかい魔女(主観)のようなハーブのスペシャリスト萩尾えり子さんが営む、ハーバルノートシンプルズのもの。アロマオイルを入れられるようになっていて、3ヶ月くらいはずっとほのかに好きな香りを放ち続けてくれます。焦ったときに嗅いで体を落ち着かせるためのお守り的アイテム
免疫向上にと持ってきたのは、様々なストーリーと共に沖縄は伊計島でオーガニックカフェを開き、僕らが心から信頼する方が作っている薬草茶。厳選薬草41種のブレンド。
その他、100均の髪ゴム(輪ゴムより切れにくい)、輪ゴム、好きな長さに切って使うコードをまとめるマジックテープ、メガネのネジが緩くなったら締めるドライバー、色々便利なマスキングテープは便利グッズポーチにまとめて入れています。
(十徳ナイフを含め鋭いものなどは預け荷物に入れないと飛行機搭乗時に没収されてしまうので気をつけて)
また写真に写っていませんが、南京虫対策に寝袋の下に敷く銀マットやサングラス、日記用の手帳、体温計も入っています。
除菌グッズはこのご時世、すぐ出せるように日本からも持参した方がいいですが、現地でも各所に置いてあり、機内等で配布されたりもしたので大量に持参する必要はなさそうです。
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この他にも書きそびれている細かいものは色々ありそうなので、随時追記していこうと思います。
今後、ウイルスの影響が残る中で海外に行かれる際の参考になれば嬉しいです。
次は、日本出国からトランジット、現地到着までの様子をお伝えしようと思います。