【海外移住の話⑥】 フィジー 《奇跡の水、ミラクルウォーターが湧き出た事件》
奇跡の水の噂
日本ではニュースになっていなかったと思いますが、フィジーでは大ニュースだったミラクルウォーター事件。
フィジー人でも誰も知らないようなDawasamuというど田舎の村で突如新しい湧き水が出て、そこで水浴びしたり水を飲んだ人が、
「目が見えなかったのに見えるようになった」
「耳が聞こえない人が聞こえるようになった」
「車椅子の人が帰りは歩いて帰った」
など、奇跡の数々が起こったと噂に。
日頃からピュアで信心深いなーと感じるフィジー人ですが、新聞もテレビも話題性たっぷりに扱って、巷でその逸話は爆発的に広まりました。
(↑実際のニュース)
数日のうちにフィジー全土で知らない人はいないぐらいに。(僕が上司から聞いた時にはもう「えぇ、知らんの?」と言われるぐらい常識化)
噂を聞きつけてインドから来た一家がこっそり村に忍び込んで邪な心で水をとって帰ったところ、帰国後スーツケースを空けてみると水が泥に変わっていた、なんてツイッターで広がった逸話も。
1、2週間ほどで、海を越えてインドやオーストラリア、カナダからも人が水浴びに来るようになったそう。
友人とフィジー人家族の誘いで、現場の空気を体感しに、僕もその秘境へ行って来ました。
待ち時間のプロ、フィジー人
金曜の仕事を終えてその足で夜出発。
行くと知った同僚やご近所さんから「水を汲んできて」と頼まれまくるので、空のペットボトルをたくさん携えて、フィジー人一家の車に乗り込んだ。
到着したのは朝5時ごろ。
周りを見渡すと、確かに田舎でめちゃめちゃのどか。
車は、既に長蛇の列が。
みんな暇なので、車の列を往復するだけで会話が始まりまくる。
朝3時から2時間半並んでるおばちゃんに「長いね〜」と話しかけたら、「まだ2時間半。長かないよ」と。さすが、安定の気の長さ。
あまりの殺到ぶりにばっちり交通整理が行われていて、10台ずつ通され、10台出て行ったら次の10台、という感じ。なのでめちゃくちゃ時間がかかる。
ブルーシートを敷いてカヴァに興じる一団もいたので混ざってゴロゴロ。
それまで誰も足を運ばなかった小さな村が一時は600台を超える車の行列で混雑したため、現場ではポイ捨てによるゴミの問題があることが判明(フィジー人、ポイ捨てすごいします)。
ということで待ち時間のあいだに仲間内でゲリラゴミ拾いを開始。
すると、周りにちょっとずつ伝染して、ゴミ箱が満杯になりました。みんなで有意義な暇つぶし。
いざ、ミラクルウォーターの源泉へ
昼過ぎ、とうとう順番がまわってきた。
入っていくと、こんな感じでした。
パイプを引いて、同時に10人くらいが浴びれるようになってた。
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この水の魔法の効能に対しては、当然懐疑派は出て来ます。
でも、それに対するフィジー政府の素敵な見解が新聞に出ていました。最後に和訳して引用します。
「科学を超えるエネルギーがそこには存在するかもしれない。水の科学的調査は行われるべきだが、それはシークレットで行われるべきだ。なぜなら、もし科学的にはただの水だと証明されたとしても、水が出た村の人々には敬意を払い、信じる人たちを尊重しなければならないからだ。」
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↓南半球史上最強のサイクロンでいろんなものが崩壊して知った、フィジー人の力強さの話につづく。
8月初旬から夫婦でCamino de Santiago巡礼の旅に出ています。出費はできる限り少なくしている旅なので、サポートは有り難く旅の資金にさせていただきます。ですが、読んでくださったり反応をいただけるだけで、一緒に旅している気分になって十分エネルギーをいただいています。^^