【海外移住の話⑤】 フィジー 《マイナーな島で予定が消失したら、地元民しか知らない秘境に辿り着いた》
フィジー最大の島ヴィチレブ、サトウキビ生産の要所バヌアレブに次いで、フィジーで三番目に大きいのが「タベウニ島」です。
リゾート・エンタメ施設は無く、観光大国フィジーの中ではかなりマイナーな方に分類されるこの島。
それでも観光客がちらほら行く理由は主に2つあって、一つは事実上の日付変更線が島を横切っていること。
もう一つは、世界でここでしか見られない神秘すぎる花「タンギモウジア」が見られることです。
タベウニ島への行き方
ナンディから行くには、ナンディ国際空港から飛行機で行く(1時間半)か、首都のスバまで6時間かけてバスで行き、そこから16時間の船旅をするか。
飛行機なら片道13,000円くらいかかり、バスと船なら片道5000円しないくらい。
フィジーの簡易フェリーで安くゆっくり向かうのもいいですが、働いていて週末しか無かったのでチョイス無く、飛行機で行きました...。
時間に余裕があってお金に余裕がない場合は、バスと船を使ってぜひどんなだったかレポートしてください。
(↑現地語学学校のインターンMayumiさんが船事情を書いてくれてました)
着いて早々予定消失
世界でここでしか見られないタンギモウジアは、フィジードルのお札にも描かれる、フィジーにおいても重要な花。
その咲いている場所がまた、ジャングルを何時間も歩いて辿り着ける湖のほとりという空気の読みよう。ドラクエか。
(https://bit.ly/3hKgjxR)
タベウニに行くからには見に行こうと、事前に宿にトレッキングとガイドの手配をお願いしていた。
が、宿に行ってみると「今日明日はガイドの都合で行けへんよー」と。
フィジーの小さな宿あるある。メインの予定が速攻で無くなった。笑
日付変更線の上で、秘境に行く予定が爆誕
とりあえず、日付変更線のモニュメントを見に行くことに。そこからまた考えよう。
宿を出て、メインロードを外れて自然の中を歩くこと20分くらい。ガイドブック的数少ない見所に到着。
エクアドルの赤道モニュメントがGPSを見ると何百メートルかズレてるように、ここが正確かどうかは定かではないけれど、理論上はこの線より左に行けば今日、右に行けば明日になるとされる記念撮影スポット。
実際の日付変更線がどうかというと、一つの国の中で日付変更線を通してしまうと政治的にも経済的にも色々一気に複雑になってしまうので、曲がりくねって設定されています。
(https://plaza.rakuten.co.jp/happysunsun/diary/201205300000/)
呆気なく発見したモニュメント。
することも無いので、その横でトランプに興じる女の子2人組に話しかけてみた。
彼女たちは、このそばにある教会のメンバーで、掃除のお手伝いに来ていたそう。休憩中だった。
しばらく話していると、「ちょうどこれからいつもの遊び場に行くけど来る?」とのこと。二つ返事でついていくことにした。
じゃあ付いてきて、と荷物も持たずにメインロードとは反対方向へ歩き出す二人。
サンダルが1組しか無いからと、片方ずつでシェアしてる。
砂利道なのに、さすが足の裏が強いなーと思いながら10分くらい歩いたところで、道を外れた。
↓ここをズンズン歩いていく。
道じゃ無くなってからがまあまあ長い。
足元悪くて、段々と付いていくのに必死になって口数が減る。ほんで足の裏強すぎ。
30分くらい歩いたろうか。
急に、賑やかになって視界がひらけた。
それも、秘境感満載の絶景。
地元の人しか知らないんやろうな。
ザ・地元民の憩いの場で、彼女らに続いて川に飛び込んだ。
当然みんなはスイスイ滑り降りて行くので、勢いで自分も行く。
と、天然のウォータースライダーに身を任せて飛び込んだら右膝に衝撃が。
水底の岩にぶつけて軽く怪我。。。
2人:「そりゃあ、こうやって(体育座りみたいに丸まって)滑り降りんとねえ」
先に言ってくれ。。いや、俺の洞察力が足りんかった。
上を見上げると、あいつ怪我しよってへなちょこやなと言わんばかりにこっちを見る兄ちゃんが(被害妄想)。
膝は大事には至らず、一安心。1時間くらい水浴びして、喋って、くたくた。
帰路も教えてもらわないと帰れないので、メインロードまで送ってくれた。
帰り道がまた景色がいい。
お互いに携帯持ってないので、紙に連絡先書いて交換した。タベウニの人たちもFacebookはやってるらしい。
フィジーで、行きずりの出会いで予定を作っていく難易度は低い。
タベウニ島の日常の景色
別れて、その後も色々と歩き回った。メインロード沿いでも横を見ればこの風景。
知らない人でも壁がゼロの子どもたち。
かわいい教会がポツンとあったりする。
コミュニケーションに夢中で写真撮れてなかったけど、歩けば出会う人出会う人、漏れなく全員に話しかけ、話しかけられた。
メインロードでも家族で営んでる露店が多い。
トマトを買うと、裏でみんなで食べてるから、と一緒にスイカもくれた。
ひと山2ドルのナスのうち一本だけ売ってくれないかと聞くと、「今日は全部持ってっていいよ」とくれた。
同じフィジーと言えど、当時住んでたナンディ(フィジー第3の町)じゃなかなかあり得ない。
本来のフィジーの温かさが本領発揮してるタベウニ島でした。
タンギモウジア以外でも絶景トレッキングがあった
タンギモウジアは見に行けなかったけれど、だったら綺麗な滝を見に行けるトレッキングがあるから行ってきたら?と言われ、急遽ガイドを手配して連れて行ってもらった。
早朝から車に乗って、島の反対側へ。メインロードですらのどかだったので、どこまで行ってものどか。
1時間くらいかな?トレッキングのスタート地点に着いた。
ガイドの彼は行き方を教えてくれて、ここで待ってるとのこと。
一瞬「ガイドの意味?」と思ったけど笑、迷わなそうやし好きに歩き回れるしで、むしろ良い。
道は、良い感じにトレッキング。奥まで行って、戻ってくると3時間くらいやったと思う。
途中で見渡せる景色は、こんな感じ。また絶景。恐竜出そう。
辿り着いた滝は、想像以上に美しかった。
周りの雰囲気込みで、今までに見た滝の中でトップクラスやと思った。
しかも自由に泳げる。水めっちゃ綺麗。
地元の子どもたちが滝壺で遊び回ってた。
王道を外れた旅も充実のフィジー
今回は分類が旅っぽい内容でしたが、移住中の国内での出来事だったので移住カテゴリーでお届けしました。
王道を外れた旅の面白さが好きな人にも、フィジーは最高な場所です。
例えば第四の島カンタブは、それなりにサイズはありながら、タベウニ以上に昔ながらのフィジーがそのまんま残っていると言われる場所で、出身の友人も多かったです。
東方にある島の古都、レブカは観光客はあまり行かないと思いますが、フィジーのかつての首都で、なんとフリーメイソンのロッジがあります(同僚が見に行ってました)。
330も島があって、人が住んでるのはそのうち100くらい。加えてフィジー人は仲良くなるハードルが激低なので、マイナーでオンリーワンな経験が大量生産できるはず。
それに、立ち入れる全島を制覇した人にはフィジー人でも出会ったことありませんので、やっちゃえば確実にヒーローです。
フィジータイムズ(新聞)やフィジーワン(TV)にも余裕で出られるでしょう。
チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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↓奇跡の水が湧き出るという、フィジー全土を震撼させた事件の話につづく。