読書に於ける紙と画面との葛藤ということ
読み物を紙で読むか、画面で読むか。
スマートフォンやタブレットが一般的になってきたころから、どちらがいいのか未だ模索中に候。
内容問わず読み物としてじっくりと読む本と、何かの参考にしながら本作業の補助を担う本と、自分には大きくこの二種が存在する。
双方において紙と画面の双方が互いにどのように良し悪しがあるのか、文章にしてみたら少しは解るかな。と思って、自分の中の整理として書いてみている。
一長一短
自分としては、紙と画面の特徴はこんな風に感じている。
紙
物理的に存在する。
開いたままおけばずっとそこにある。
栞を複数使うことで見たいページの行き来が簡単。
電源不要。
眩しくない。
画面
物理空間を占有しない。
いつでもどこでも機器さえあれば閲覧可能。
技によって複数ページを同時閲覧可能。
持ち歩ける量は機器のメモリ内において基本無制限。
書籍本体の費用が安い場合が多い。
サブスクリプションを考慮に入れると読みたい種が広がる。
そんな良し悪しを考えながら、とあるきっかけで1年間だけ無料で申し込めたAmazonPrimeと、ほぼ半額で1年間使えるキャンペンに申し込んだ楽天マガジンを使って電子書籍を使用中なのだけれども、半年くらい使ってきて、色々とわかったことも出てきた。
考察
栞とながら見
例えば、彫刻をするとき、参考にしたい本のページを開いてそれを見ながら作業したいときがある。
何ヵ所か栞を挟んで行き来して見たい場合もある。
このようなときは、電子書籍だとどうなるか。
栞は機能として電子書籍にも当然あるけれども、行ったり来たりしながら何度もみようとする操作は煩雑で、物理的な本の方が自分としては扱いやすい。
参考書的に書籍を見ながら本来の作業をしていると、タブレットなどでは電源の兼ね合いで何分かすると画面オフの設定が働き、気づくと黒い板に戻っている、などということがあると、正直、作業の調子が狂わされる。
ただ、画面が消えてしまう問題については改善方法がなくもない。
タブレットだからこんな問題がおきたので、ノートパソコンもしくはそれに接続した外部ディスプレイ(持っていないけれども)に表示しておく、という方法もある。
これなら基本、ずっとつけっぱなしで使っているパソコンの画面表示なので、数分で消えるなんてことはない。
さらにいえば、こういう使い方をするときだけはタブレットの画面オフ設定を殺して常時ON設定をしてやればいいだけの話、と言われればそれまで。
でもこれはめんどくさい。
それに、そこまでの費用(外部ディスプレイなどなど)と場所が自分の作業場(居間の一角)には、ない。
これが一番の問題か。
とはいえ、栞問題はやはり自分的には解決策がない。紙の本の方がいい。
躊躇していた書籍への意識
電子書籍について気持ちが離れないのは、このことが大きい。
特徴で書いたように、紙には保管のための物理的空間が必要になる。費用が工面できたからといって読みたいものを次から次へと入手していたらとんでもないことになる。
でも、そうやって躊躇し読みそびれていたものは、電子書籍ならすぐ読める。
ここに図書館の存在が絡んでくる。
図書館へ行くことを厭わなければ、あそこには膨大な量の本が存在していて、無料で読める。あそこにあるならあれでよかろう、ほとんどの本については、それでいい。
しかし、雑誌などに関してはそうもいかない。
いや、図書館にも雑誌はある。
が、読みたい雑誌を読みたいときに漁るように読むには、図書館は面倒だ。
借りられる期間や冊数、何よりそこへ行かないといけない移動時間。
これは、一冊の雑誌全体に対する読みたい箇所の割合が大して多くないことが多い自分の読み方からして、図書館にそれを目的にして向かう労力と時間が惜しくなる思いがある。
そこで、電子書籍が優位に立つ。
ほんの十数ページしか読みたいところがない雑誌、もしかしたら読みたいところがないかもしれないけど目を通したい雑誌、そういうものが、サブスクリプションで申し込んだものの中に在りさえすれば、いつでもどこでも、バッテリーが0でない限りすぐに読める。
そして、後でもっとじっくり読みたければ、ダウンロードすればいい。
その後、どうしてもそれを、上記のながら見問題で行ったようなものに必要なら、そこで初めて紙の本を購入すればいい。
さらに、雑誌でなくても優位な場合もある。
買おうかどうか迷っていた本がサブスクリプションの中に在るなら、とりあえず読んでみよう、という風になる。追加料金が発生しないなら気軽に読めるだろうし、読んでみようと思っていなかった種の本も視野に入ってくるようになる。
そういう意味で、読みたいと思う種類の本がどんどん増える。
そして、お金は(サブスクリプション費用以外)かからない。
この考え方に至ったため、これまで敬遠しがちだった電子書籍に対して、好意的な気持ちがわくようになった。
ただ、先日、AmazonPrimeが年間4,900円から5,900円に値上がりしたと聴いたので、ここは考慮の必要がある。
今年は無料だが、来期に5,900円払って更新するかどうするか。
Unlimitedではないので、読める書籍は限られる。書籍だけのための価格ではないのは承知だが、それでも、迷うのは確かだ。
普段からあまり私費を使わないので、5,900/12≒492円をどうしても安いと思え、、おも、思え、、、え、、、、え、、?
意外と安いな。
(書籍だけでなく配送料無料やPrimeVideoなども含めての脳内お得感)
ただし、楽天マガジンの方が雑誌の数が多かった気がする。
「趣味の園芸」はPrimeReadingにはなかった気がする。
そして、初めてのサブスクリプションとして申し込んだ楽天マガジンは、そのきっかけが「今なら一年間1,980円!」という安さだっただけに、来期更新が雑誌だけのために3,960円というのは、お得感が薄い。
3,960/12=330円。
毎月何かしらの雑誌を買っているのであればこれはやすやすとペイできる金額ではあるのだけれども、実際には、雑誌を購入することなど滅多にないので迷ってしまう。
そうなると、AmazonPrimeだけを更新する、という方向に行きそうな気がしなくもない。その頃にこの心境がどうなっているか。
結言
じっくり読む文章としての書籍はやはり今でも紙がいい。場所をとってでも物理的空間にならべて置いておきたい。
ながら見したい書籍についても紙がいいが、場合によってはタブレットやパソコンで表示できるのでその対応をしてもいい。
雑誌については相当ほしいものが載っているものでお買い得感が感じられない限りは紙では買わずまずは電子書籍で試し読みしたい。
こんな感じなので、まだしばらくは両刀使いの状態が続くような気がする。文章に起こしてみはしたが、やはりそれほど脳内を整理できなかった。
世の皆さんは、どんな風に棲み分けしてらっしゃるのかな。