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【短編】宙ぶらる

「ちょうどヒロインとくっつくところだったんですよ僕は!」
「あたしは二十億のお金を手にする寸前だったわ」
「僕なんて自己紹介したっきりですよ……」

あるところに、途中まで作られて放置された物語の人物達が集まる世界があった。

 彼らは中途半端に作っては無責任に放置する人間たちへの報復を企てた。
「俺達は戦車も銃も用意できるぜ!」
「SF物の連中も呼んで来い!」
「兵器の数も、性能も俺たちの方が上だ!」
「今こそ自分勝手な人間たちを皆殺しにし、我らの物語にエンドマークを刻むのだ!」


 彼らはついに時空の狭間からやってきて地上に






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