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改めて考えたい 国際女性デーのあり方

国際女性デーとは頑張っている女性にミモザを贈る日でもなければ、頑張れ!と応援する日でもない。 もちろん商品やサービスを売りつける日でもない。

しかし、年々国際女性デーが商業イベント化しているように感じてならない。様々なプレスリリースを見ていても、商品やサービスの宣伝がほとんど。

本来の国際女性デーはどこにいってしまったのだろうか?と感じることも少なくなかった。

この記事では改めて「国際女性デー」について考えてみたいと思います。

国際女性デーとは

国際女性デーは、女性の地位向上、女性差別の払拭等を目指す国際的な連帯と統一行動の日と記され、1908年2月28日、アメリカ合衆国ニューヨークでのストライキで女性が労働条件の改善を訴えたのが始まりと言われています

Wikipediaより抜粋

ただ冒頭にも書いたが、日本の場合は「ミモザの日」というイメージが強く、ここ数年は商業的な取り組みの方が目立っているように感じる。とは言え、ミモザを送るということは、女性への感謝の気持ちがあり、まぁ本来の趣旨とは違うが、そこまでの違和感は無い。

ただ感謝の気持ちだけではなく、女性を取り巻く様々な社会課題にもしっかりと目を向けてほしいとは思う。

それより気になるのは、商業的なイベント類の増加だ。

プレスリリースなどを見ていても出てくるのは、国際女性デーに乗っかった商品やサービスの案内ばかり。もしくはミモザにちなんだ、ランチプレートやカフェの提供、中にはミモザのカラーをイメージした、下着の販売などもあった。

もちろん、これらの収益の1部をどこかへ寄付をすると言うのなら、まだわかる。
しかし、プレスリリースを読む限り、そのような取り組みは見られなかった。

正直なところ国際女性デーを利用しているようにしか見えなかった。

本来、国際女性デーと言うのは、頑張っている女性をこれ以上頑張らせないために何をするべきかを考えていき、女性を取り巻く様々な社会課題を解決するために議論する場ではないのかと私は考えている。

日本のジェンダーギャップ指数

ジェンダーギャップ指数は、経済・教育・医療・政治の4分野のデータから作成され、0が完全不平等、1が完全平等を示すものである。

2023年の日本の総合スコアは、0.647(昨年は0.650)、順位は146か国中125位(昨年は156か国中116位)。

国際女性デーやフェムテックなど女性に関わるイベントは年々盛り上がっているように見えるのに…日本のジェンダーギャップ指数は改善するところが数値も順位も悪くなっているのが現実である。

様々なフェムテック(フェムケア)商品が出てきても、国際女性デーにちなんだ施策が行われても、肝心のジェンダーギャップ指数は変わらないどころか悪化してしまっているのだ。

ただそれも当然の結果なのかもしれないと私は思っている。

国際女性デーを考える場にしたい

少子化を始め、今の日本は様々な社会問題に直面しているが、そもそもこのジェンダーギャップを解消しなければ解決しない問題がほとんどではないだろうか?

例えば少子化の問題

政府の少子化対策は的外れであるのは、火を見るより明らかであり、そもそも少子化は経済的な問題だけではない。(もちろん経済的な支援も必要だけど)それこそ様々なジェンダーギャップが大きく影響しているのではないかと私は考えている。

では、実際どのような課題があるのだろうか?
それらを議論するのに、ちょうど良いのが、このような国際女性デーでは無いのだろうか?

産む・産まない・産みたい・産めない
少子化と一言でいっても、女性の思いは様々である。もちろん産まないと決めている女性に出産を強要することはできない。

ただ、本当は産みたいけど、でも今の社会環境では産めないそう思っている女性は決して少なくない。そして、そう思う原因はどこにあるのだろうか。

このような課題、一つ一つをしっかり議論し、議論した結果やデータ等をパネルなどで展示し、誰の目にも止まるように目立つ形で社会に広く周知していく、そのような取り組みも必要なのではないだろうかと思う。

何よりも、都市部の一部だけで盛り上がるのではなく、日本どこに住む人でも参画できるようにしていく必要がある。私達には関係ない…そう思われていては結局のところ何も変わらない。

そしてそのような取り組みができるのが、国際女性デーでは無いのだろうか。

最後に

少子化以外にも、女性を取り巻く社会問題はたくさんある。そしてそれらの多くはこのジェンダーギャップと大きく関わりがある。このジェンダーギャップの問題を解決しない限り、いつまでたってもこれらの課題は解決しないのではないかと思う。

確かに、国際女性デーで、社会課題解決を前面に打ち出してしまうと、ビジネス的なメリットが見込めなくなってしまう。ビジネス的メリットがなければスポンサーが集まらない、だから商業的なイベントにならざるをえなという意見はあるだろう。

そして、何年も同じ話をしていれば、新鮮さを感じず、聞き飽きる人たちもいるだろう。

しかし、しっかりと認知が広まり課題が解決するまで声を上げ続ける必要があるのではないかと私は思う。だからこそ、企業だけではなく、行政にこそ予算を取ってしっかりと取り組んでもらいたい。

そして何より、国際女性デーの取り組みが一過性のブームで終わらず、女性を取り巻く様々な社会問題の解決のキッカケになるように願うばかりである。


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kazuyo usui 不妊カウンセラー・臨床検査技師
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