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№5237:「窮屈な人生」を正当化するのはやめよう

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こんにちは。遠藤です。
※過去分(4740回分)はこちらにあります。

さて、少し前ですが、元日の日経新聞の一面には日本が成長度、格差、幸福度のどれを取っても先進国最低レベルであることが示されていました。

政治家や経営者といった権力者が「いや違う」と言ったところで、これが国際的な客観評価です。

詳細説明は割愛しますが、成績優秀なのは北欧諸国です。

「フレキシキュリティー」という政策により国民の多くに「今、貧しくても豊かになれるチャンスも多い」というマインドが拡がっているといいます。

対照的なのが米国で所得別人口の上位1%が稼いだ額の合計が全体の所得に占める比率は過去30年で14%から19%に上昇しています。

富める者が富み、持たざる者が貧しくなる結果、幸福度は北欧を下回っています。

私が「へ~っ」と思ったのは「アメリカの寿命の伸びが止まったこと」です。

薬物、アルコール中毒や関連自殺で2010年以降、計100万人以上が「絶望死」に至ったといいます。

その結果、寿命は2014年の78.9歳で頭打ちとなっています。

最近は「人生100年時代」といわれていますが、これは現在の医療の進化や正解水準の改善を前提にそのように分析しているに過ぎません。

そこに「我が国の成長度、格差、幸福度が先進国最低レベル」という要因は考慮されていないはずです。

ここ2年間の事実を見ても新コロ禍に襲われただけで精神疾患者や自殺者が増えたといわれています。

ここに「生活苦」が入ってくれば、その傾向は確実に増長します。

「人生100年時代どころではない」と思います。

何と言っても日本は成長度、格差、幸福度が先進国最低レベルなのですから、そうなっていく可能性は高いのです。

記事では「雇用の安全を重視しすぎた結果、挑戦の機会を奪われた働き手はやる気を失い、行き過ぎた平等主義が成長の芽を摘み、30年間も実質賃金が増えない『国民総貧困化』という危機的状況を生み出した」と指摘しています。

「その牽引役である日経新聞がよく言うよ」と思いますが、これは事実でしょう。

が、多くの国民はこの状況を「やせ我慢」しています。

その代表が多くの中高年です。

誰が見たって「窮屈な人生」を送っているのに「こういう人生も悪くない」とか「困っていないから問題ない」とそれを正当化しています。

こういった「窮屈な人生」から脱さない限り、いくら「健康にいいこと」をやっても「身体には悪い」ということになります。

特に若い人たちはこういう中高年とのつき合いを見直さないと、自らが「国民総貧困化」の一員になってしまいますから注意が必要です。

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