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障害とは何か
長きにわたって、障害は「個人のもの」と捉えられてきた。
しかし、1980年に公表された世界保健機関の国際障害分類によって、その捉えは変わった。
➀インペアメント…身体期間の損傷や形態以上等、生物学的レベルで生じている障害。
②ディスアビリティ…聞き取れない、歩けない等、能力的な障害。
③ハンディキャップ…ディスアビリティに対する、周囲の理解や配慮不足などから生じる社会生活上の不利。(車椅子と段差など)
障害とは、周囲の環境や周囲の人の接し方という社会的要素を取り入れたものである、という考えが生まれたのである。
2001年には、WHOは国際生活機能分類を公表した。
国際生活機能分類では、障害をマイナスのものと決めつけず、生活機能というプラス面から見ている。そして、障害を個人と環境の相互作用と捉え、障害は参加と活動の制限と制約としている。
つまり、
「障害は個人の中にあるのではなく、周囲との関係の中にある」のである。
そして、2006年には障害者権利条約、2016年には障害者差別解消法制定へと繋がっていく。
障害は、周りの理解と工夫で障害ではなくなる。
全ての人が障害を取り除いていく当事者なのである。