風船遊びで目と身体の繋がりを発達させる!
この数回、子どもの「視る」機能が運動や勉学、さらには人格形成に大きな影響を与えるということを記事にしていきました。
上記の記事でも書いている様に、動いているものをみたり視点のピントを合わせるための機能である「視機能」の発達が成長していく上で非常に重要になります。
そして、近年の子どもは家の中で遊んだり、スマホやタブレットを使用する事が多くなった結果、昔の子どもよりも目を動かす機会が減ってしまい、視機能が十分に育たなくなってしまっているといった問題が生じています。
子どもの視機能を高めるためにも、自宅でも遊びを通して目を使う動きを行ったほうがいいとと考えています。
今回は簡単な視機能を促す遊びを紹介していきたいと思います。
目と身体をリンクさせる事が大事
視機能を促す際、まず意識していることは、身体運動と眼球運動をリンクさせながら運動を提供する様にしています。視機能を高めるとからといって、必ず目だけの運動をするわけではありません。
僕自身色々なボディワークを経験してきているのですが、身体、特に背中の動きの自由度が増すと自然に視機能も向上しているといった経験をした事があります。
眼球の動きと背骨の動きは非常にリンクしています。例えば後ろを振り向く動作一つをとっても、振り向きやすい側の目の動きは得意だし、反対側の目の動きは苦手な事がとても多いです。なので臨床では背中の動きと目の動きをリンクさせながら運動を行ったりします。
もちろん、人によっては視機能だけの動きから介入する人もいます。ただその様な場合でも最終的には背中の運動と目の動きを連動させる運動を必ず入れていく様にします。それほど目の動きと背中の動きは非常に重要になってくるのです。
なので、子どもに遊びで眼球運動を取り入れる際、まずは身体の運動も伴った遊びを提供する様にしています。
風船遊びは視機能を高めるアイデアの宝箱!
子どもの視機能を高めるためにできる遊びの一つとして、今回は風船遊びを提案します。
風船遊びはシンプルで、落とさない様に風船を見て風船を上に飛ばしながらキャッチボールを行うというもの。一見すると非常にシンプルですが、視機能の向上に必要な要素がいくつも入っています。
まずはボールを見ながら背中を伸ばす事で、目の動きと背中の動きをリンクさせながら体を動かす事ができます。大人が正面以外のところに風船を落としてあげれば、それだけでも目の動きと背中の動きを促す事ができる様になるのです。
また視機能の発達に重要な上下をみる跳躍運動や近くにくる風船にピントを合わせる視機能を使う必要があるので、自然と色々な視機能を使用する事ができます。
そしてボールの速度が速すぎずある程度ゆっくりなので、自身の目でしっかりと風船を追う事ができ、視機能を十二分に使う事ができる様になるのです。
この様に風船遊び一つでも、その遊びに含まれている要素を知っていくと、その子にあった発達遊びを提供できる様になるのです。
親子の触れ合いにも最適な風船遊び。ぜひお子様と一緒に楽しんで視機能を育んでください。