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スポーツしている子どもに大切な「動いているものを見る」力

「スポーツをしている子どもでおすすめの運動はなんですか?」


このように聞かれると、僕はまず、「目の運動はやった方がいいですよ」と答えます。


「目の運動って必要なんですか? 」「目とスポーツって何か関わりがあるのでしょうか?」と感じる方も多いかと思います。スポーツをうまくしたいのになぜ目なんだと納得いかない方もいるかもしれません。


実は目の動きは子どもの運動神経だけではなく、勉強のせいせきにも関係する非常に重要な部位になるのです。


今回はスポーツや勉強に対して目がどの程度関わりがあるのかを僕の体験談をまとめながら簡単なトレーニングを紹介できればと思います。


生きてく中で大事な感覚期間、視覚


https://note.com/kazuyoga/n/n31ad7c11de79

目の大事さは以前も記事にさせていただきました。それでも目のことを記事にするのは、それだけ目でものを見るということが大事だからです。


僕らは外の情報の85%を目から入手していると研究であきらかになっています。


実際の生活をイメージして見て欲しいのですが、僕らが生活している中でも、目でものを見て行動をすることがほとんどじゃないかと思います。


もし今目が見えなくなってしまったり、目を閉じたまま生活しないといけなくなったらと考えると…生活が一気に難しくなることがかんたんにイメージできるはずです。


このように、目でものをみるということは僕たちが生きる上で非常に大事なことになるのです。


目が大事なものであるということは当たり前に感じるかもしれません。しかしほとんどの人がこの大事な目を大切にしていません。ほとんどの人が目を過剰に使用していたり、うまく使えていない事がほとんどなのです。



視力よりも大事な動いているものを捉える能力

目の状態を評価するとき、離れた位置からマークやひらがなを見る視力測定が一般的だと思います。


しかし、視力測定では目の機能の一部分しか測定する事ができません。視力検査では絵や文字などの止まったものの見えやすさを測定します。その一方で、僕らが生活しているときは静止物だけではなく、人の動きや車の動きなど、動いているものを見る能力が要求されます。


その際、動いているものを目で追ったり、近くにあるもの遠くにあるものにピントを素早く合わせる能力が要求され、この動いているものを見る能力のことを視機能といいます。


私たちが日常生活を送る際は、止まったものを見る視力だけではなく、動いているものを目で見る、自分が動きながらものを見る視機能が非常に重要になるのです。


例えば、この視機能はスポーツの場面で考えると非常に大事な事がイメージしやすいと思います。


スポーツ、特に球技では自分以外のチームメイトや敵がどこにいてどのように動いているかを把握する必要があります。


またボールを扱う際にも、ボールをドリブルする、キャッチャーフライを取る、仲間からのパスを取るといった動作において、的確にボールの位置を取られる視機能が必要になります。


こう言った視覚から入ってくる情報を正確に認識するのはスポーツが上達するにあたって非常に大事になってきます。


僕自身、スポーツをするにあたって、この視機能が非常に大事ということを痛感した事があります。



僕が運動できない理由の一つに視機能があった

僕は高校の時にハンドボール部に所属していました。ハンドボールではポストというポジションをしていました。このポストの役割は相手の陣地に入って、シュートを打つ仲間のアシストをしたり、ディフェンスの隙を見つけて仲間からボールをもらいシュートを打つポジションです。


相手の陣地内にいるため、仲間からパスをもらうときは仲間と近い距離で、相手が取れないように速いスピードのパスが来たりバウンドボールのパスが来たりと、取りにくいパスボールを取る仕事を行う必要がありました。


しかし、僕は仲間からパスが来ても、なかなかパスボールを撮る事ができませんでした。というのもボールがパスされたのがよく見えなかったのです。


仲間からのボールのパスが来たかと思ったら急に目の前にボールが現れる。急にボールが現れるので慌てて取ろうとするけどボールを取れずにミスしてばっかりでした。


仲間からすると点数を取る絶好の機会だっただけに本当に何度も怒られました。なんでこんなに取れないかと部活終了後も怒られたこともあります。僕自身はふざけていたわけではないし、ボールを取れるように練習をずっとしていたので本当に悔しくて情けなかったのを覚えています。


今考えると、僕がパスボールをうまく取れなかった原因の一つに、この視機能が上手く機能していなかったのが考えられます。


僕は昔から目が悪く、メガネやコンタクトを使用していました。メガネやコンタクトを使用している人に共通しているのですが、視力が低下している人はこの視機能も低下している人も非常に多いです。


視力が低下してメガネを使用していると、眼球を動かすのではなく、首を動かして物を見ようとするため、結果目でものを捉える動きが弱くなってしまうのです。


ボールが仲間から自分にパスされる際、遠くにあるものから近くにあるものへ素早くピントを合わせる機能が必要になってきます。この動きを輻輳反射(ふくそうはんしゃ)といい、いわゆる寄り目になる目の動きです。



僕の場合この輻輳反射がうまくできないために急にパスされたボールをうまく捉える事ができなかったのだと考えています。



このように、スポーツがうまくできない理由は運動センスだけでなく、目の動き、視機能の問題も関与してくるのです。


子どもの運動神経を良くしたいと考える親は多いと思いますが、この視機能がスポーツに関係しているということは知らない方はまだまだ多いのではないかと思います。


なので僕はこの視機能の大事さも是非知って欲しいなと考えています。


次回はかんたんな視機能を向上させるための運動遊びを紹介したいと思います。


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