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「電力会社の憂鬱」第4話
本社人事部
本社ビル。
1951年の戦後電力再編成の時に新築されたビルで、約50年を経過した建物である。
1階の吹き抜けにある時代遅れのシャンデリアが建物の古臭さを強調するように存在感を押し出している。
外観はベージュとこげ茶の中間のような色である。元々どちらかの色だったのかもしれないが、長年の風雪を物語るような色合いに変色している。
良く言えば歴史を刻み込んだ重厚感。
悪く言えば地味で、いかにも魑魅魍魎たちが蠢く、おぞましい出来事が起きそうな伏魔殿のような佇まいである。
人事部は、その最上階を占領している。
役員室以下は下階なので、人事部が、全社員を睥睨しているようなイメージである。
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