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「電力会社の憂鬱」第2話
網入れ
海野はこんな強烈な記憶もあり、「地元中の地元」である「浜波」の行事ごとには何があっても駆けつけることにしている。
とは言っても漁師町なので、行事とは言っても、何かにかこつけての宴会がほとんどだが。
「明日はいよいよ大敷網か。
去年は飲み過ぎて網元に迷惑かけたからな。今年は控え目にしないと。」
海野は自戒ぎみに呟いた。
毎年初網入れの日には、網元以下、漁師が全員揃い、その年の豊漁を願って、昼間から夜中までひたすら飲み続ける。
海野も毎年招待されていた。
あまり酒が強いほうではないので少し憂鬱だったが、断るわけにもいかなかった。
翌日、海野は一升瓶を二本抱え、網元の自宅へ。
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