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シリコンバレー流 起業・マーケティング / 市井謙太

私は将来起業を視野に入れており、また、仕事をする中で、マーケティングを意識して働いていかなければと思ったので、この本を読みました。

この本は、スタートアップジャパンという、起業をサポートする会社の取締役をしている市井謙太さんという方が書いた本です。

とても読みやすく、マーケティングについてあんまりわからないという方でもスラスラ読みすすめるかと思います。


その中で気になったワード・フレーズを上げると

●プロダクトインよりもマーケットアウト
●マーケティングと営業の違い
●人が何にお金を払うか
  ・ニーズ・・・苦痛を和らげるもの
  ・ウォンツ・・・快楽を求めるもの
●ストーリーを伝えて商品を売る
●人間の心理に訴える売り方をする
  ・希少性
  ・ハロー効果
  ・社会的証明
  ・返報性
  ・ザイオンス効果
●ストックオプションを優れた人員確保とモチベーション向上につなげる
●起業する仲間とは役割分担を


日本は技術が高いと言われていますが、その割には世界中で売れているものは多くありません。それは、プロダクトアウトの考え方が強いためだと考えれられます。

プロダクトアウトとは、社内の革新的な技術を世の中に出せば売れるだろうという考え方で、一方、マーケットが何を求めるかをもとに企画して売り出すことをマーケットインといいます。

このどちらが重要かという話ではなくて、重要なのはそのバランスです。マーケティングにおいては、ある商品やビジネスにおいてそのバランスがどうあるべきかを判断することが求められます。

高度成長期のような、ものが不足しているような時代では、マーケットを考えなくても売ることはできていましたが、現在のようなものが溢れ、人々の価値観が多様化している時代においては、マーケットを見るということが重要になってきます。

日本の多くの会社にはマーケティング部門が無いことからも、マーケティングに対して意識が向いていないことがわかります。

マーケティングと営業について、私自身なんとなく同じものだと思っていましたが、実際は概念が異なり、売れる仕組みを作ることをマーケティングといい、販促することを営業といいます。

マーケティングの方向付けがなされていないために、人が何に困っていて、何に対して喜びを感じるかではなく、どうやったら自社の製品を買ってもらえるかという自分本位な売り方になってしまうのだと思います。


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また、ものを売る際には、心理面への働きかけも重要です。

1番しっくりきたのはストーリーを語ることで興味を持ってもらったり、魅了したりすること。

また、人間の心理に訴える具体的な方法として、本の中で5つが挙げてあります。

  ・希少性・・・機会や数に限りがあることで価値を高める
  ・ハロー効果・・・ある特徴により評価が変化する
           (例)高学歴だから内面も立派である
  ・社会的証明・・・人の行動を基準に物事を決定する
           (例)行列ができている、ダウンロード数◯◯件、
           シェアNo.1という情報を元に決定する
  ・返報性・・・一方的に与えられることを良しとしない心理を使う
         (例)試食や無料サンプルをもらった後に、
            買わないと申し訳ない気になる
  ・ザイオンス効果・・・初見のものより目にしている回数が多いものの
             方に興味を抱く


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ストックオプションというものについてですが、会社の株について決められた金額で買うことができる権利です。

決められた金額で買うことを約束されるということは、将来的に株価が上がり、その約束された金額よりも高くなった場合に株を売買することで利益(キャピタルゲイン)が得られるというものです。

メリットとして、
・株価が上がることで従業員が利益を得られるので、モチベーション向上につながる
・給与としてすぐに渡すわけでは無いので、資金がなくても優秀な人材を確保できる

デメリットは
・株価が下がると従業員に収入面でのメリットが減るのでモチベーション低下につながる
・金銭的な価値に重きをおいている場合、権利を行使し利益を得た後で辞める可能性がある

これらを見てわかるように、会社の動向に左右されるものであり、ギャンブルのような面もあるので、リスクを知った上で使うのはいいと思いますが、
これに頼りすぎるとはかなり危険だと思います。

ストックオプションについては、両学長さんのYoutube動画で勉強させていただきました。↓


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最後に、起業に関する具体的な話で、仲間と起業する際には役割分担をしっかりとすること。友人と起業をしてうまくいった話を聞くと、ほとんどの場合、役割分担がはっきりしています。役割分担がしっかりされておらず、同じような業務を行っていると、上下関係ができてしまい、関係がぎくしゃくしてしまいます。また、友人としての関係を崩したくないということで言いたいことが言えなくなってしまうこともあるかと思います。

そうならないために責任の所在を明らかにしておき、また、プライベートとビジネスの垣根をしっかりと設けておくことが大事になります。

起業を考えている私の友人は、デザインやプログラミング等が得意なので、そういうことを担当してもらい、私はマーケティングや営業のほうに力を入れていきたいと思っています。


ここまで読んでいただいた方、ありがとうございました!


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