「字幕」で低予算の逆境を跳ね返す新たな映画を見よ!アマプラで全米1位も記録した話題作【必殺!恐竜神父】
最近アマプラで見たい映画も無くなってきてしまい、マイナーなSF映画やドキュメントを見ているぐらいで何かないかなと探していた矢先この映画が目についた。
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タイトルからあふれ出るB級映画、いや最近で言う「Z級映画」臭に心を掴まれ見てみた。
調べてみるとアメリカではバズってたらしい。
あらすじだけで胃もたれするような内容だが、普通に見れた。
こういう低予算映画だと1シーンで長く撮ってるものが多く余白が長くて見てる側はだらけてくるのだが、意外にカット割りが細かくて見やすかった。
主人公の役者さんも中々体格が良い人を起用していて制作側もしっかり作ってバカをやろうという気概が見えて好印象だった。
ここからは内容にふれていく感想になる。
いろんな人のレビューでもまず触れられてるが、開始数分の車の近くにいた両親が車が急に爆発して死んでしまうシーン。低予算で車を燃やせなかったのだろう、車だけ無くし字幕で「特殊効果:炎上する車」とだけ表示して主人公ダグが泣き叫ぶところは爆笑した。
あの最初のシーンを面白がれるかどうかが観る側には大きく試されている。
そして両親を失い落ち込んでいたダグは師に旅に出ることを勧められ車に乗って旅に出る。そしてたどり着いた場所はどう見てもアメリカにある普通
の森だが、大きな字幕で「CHINA」と表示される。まさに制作側の強行突破。力業。堂々と車でその辺出かけるようなシーンを見せて「CHINA」は笑ってしまうが1周回って受け入れざるを得ない。
そして先ほどの「炎上する車」等、低予算の弱みを字幕で押し通して逆境を敢えて笑いにする心意気は胸を打たれた。
ダグの師の回想シーンも戦場でのやりとりを描きたかったのだろうがそこも同じ普通の森。そして登場人物が皆軍服っぽい迷彩の服にスニーカーだったので、サバゲー中のおっさんの休憩にしか見えなくてそこも面白かった。
チャイニーズ忍者のアジア系の男の回想シーンも中国語を話すのかと思ったら韓国語だったり。あれもわざとなんだろうか。
こういうのは突っ込みだしたらキリがないのでここまでにしておく。
どうしてもバカさ加減も目につきやすいが、ちゃんと真面目なシーンは見せられるように小道具やグロテスクに見せるメイクも細かいところは見受けられた。メリハリがある分ラストシーンのオチも楽しめるようになってる。
恐竜に変わり襲うシーンを中々見せなかったのもそのためだろう。
作品時間も短いので一つ珍味として刺激が欲しい人はどうぞ。
結果として一般的な大衆映画がフリになってるこういう映画も悪くない。