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米不足は食料危機への警鐘か?

今年は生まれて初めて米作りにチャレンジしました。
もっとも、農業の専門家でもない私が2年前から仲間と始めた
丹波の畑活で、米作りは全くの素人が集まり無農薬、無肥料で
どれだけできるだろうか? と言わば手探りでの米作りです。
当然、初めから売物にするつもりも、できるだろうとの期待も
なく、仲間とひとり10Kgか20Kgのお米でも取れればいいかな?
と言った乗りでのチャレンジです。
5月22日に仲間10名ほど集まり、地元の方が手配をしてくれた
耕作放棄の田んぼ約1.5反に、人生初の手植えにての田植え。
約4時間〜5時間の作業で田植えを完了。 日頃歳のわりには筋トレ
等の運動もしている私で体力にはそこそこ自信がありますが、それでも
日頃とは違う慣れない作業で、数日間は筋肉痛が残りました。
その後、地元の方からは時々来て草刈りしてくれたらあとは収穫
待つだけと聞いており軽く考えておりましたが、蓋を開けると
想像を絶するあわや稗類の成長の速さにビックリ。
元来、月に数回ほど神戸、大阪、京都から仲間が集まってできる
範囲の事をやろう。食料自給率の向上を大切さを伝えようとの思いで
始めた畑活。
そう簡単に月々の活動日数を増やす事も難しく、私が住む
神戸から丹波も75KMの距離。よく来れて週一が限度です。
草刈りを軽く考えていたわけではないけれど、成長の速さに
作業日程が追いつかず、せいぜい3分の1くらいの面積しか草刈り
を完了する事は叶いませんでした。
残りの3分の2は稲に混じって、あわや稗類が勢い余って成長して
いる模様で機械を入れての刈り取りは難しいであろうと言われて
います。

我々にとっては初の挑戦。
たとえ予定した数量を大きく下回ったとしても、ひとつの
経験だととらえればいい事です。
見方を変えれば、なんの手も加えず肥料は一才加えていないし、
除草も思う様にいかずでしたが、それでもたわわに実った稲穂を
実際に見た時はある種感動ものでした。

方や8月に入り都市部を中心に始まった深刻とも言える米不足。
私が住む神戸でも行く先々のスーパー等量販店で、殆どお米が棚に
ある景色を見なくなりました。
政府やメディアの見解では、新米が出荷される9月には解消される
見込みであるから心配なしとの弁。
しかし、コロナ禍で散々出鱈目な報道を繰り返してきた現政権や
主要メディアが報じる事がなんら信憑性に欠ける事は証明済。

勿論、新米が出る頃には、ある程度の解消はされる事だろうと
思います。しかしそれで果たして安心していいものだろうか?

グラフでも明らかな様に、日本の米作りは私が生まれた
1960年代の年間1400万トンをピークに右肩下り。
2022年の米生産量は、先の大戦が終戦した年とほぼ
変わらない水準にまで低下しています。

思えば私が小学生となった1967年頃がそのピークであった
わけですが、入学当時の学校給食は毎食全てが何故か
パン食。そして牛乳とマーガリン。
当時はそれが何を意味するのかまでは知る由はなかった訳ですが、
終戦後実質は米国の属国となった日本は、戦後体制に於いて
当時生産余剰であった米国産小麦の購入を余儀なくされ、小麦消費
を促進されたという事が主な要因である事は紛れもない事実です。
以降、1970年に試行された減反政策により、戦後の食糧難を
経て1400万トンの生産量まで増加した米生産量は反転し、実質
2018年に廃止された減反政策後も、平均就農者年齢70歳に迫る
日本では就農者の減少に歯止めは掛からず、コロナ禍における
消費の停滞や、ロシア、ウクライナ戦争後の肥料高騰などが重なり
遂に2023年度の生産額はピーク時の半分以下の700万トンを
下回る水準にまで低下したというのが大まかな歴史の流れです。

私が生まれた1962年頃は、ひとりあたり年間118kGの消費を
していたお米の消費は現在では半分以下の年間50Kg代に低下。
勿論それらは、食の西洋化と共に肉や小麦製品に置き換わった
からですが、別の角度から見ると大東亜戦争において列強の
植民地を解放に導いた日本人の魂を弱体化させるため、GHQの政策
により日本人の伝統的食文化である米文化を衰退させる意図があって
導かれたという事は紛れもない事実でしょう。
また氣になるところは、農業就農者数の劇的な減少。
上のグラフにある様に、2000年〜2019年というわずか20年間の時
に中で、389万人の就農者が168万人という半数以下に減少。
最近新規で就農する若者も増加傾向にあると聞きますが、それでも
離農者が上回り減少に歯止めが効かないのが現実である様です。

それを裏付ける様に、現在日本の食料自給率はカロリーベースで
38%。 もっとも2,000年以降40%を切る低水準で20年以上
同じ様な数字で推移しているという事は、就農者の減少率から見て
果たしてその数字の信憑性という事も疑いたくなるところです。

それを裏付ける様な今回突然発生した米不足騒動。
最も私自身は、特にパンデミック発生が発生した4年前からいつか
近い将来深刻な食料不足に見舞われるであろうとの思いで、ある程度
の玄米の備蓄を毎年する様になりました。
できれば無農薬が理想ですが、有事で食料不足になれば白米では
なく玄米、もしくは5分付きなどにしたものを食することで、
かなり人が生存する意味で必要な必須栄養素が賄われて存続が
可能となり、また玄米であれば常温での長期保存も可能です。

それらを知っているであろう国際金融資本家達により、一つの
目的として増えすぎた人口を削減するという紛れもない計画の真実が
ある事を前提で語れば、その計画実現のためには人為的に食料不足が
作られるであろう事。
その為には先ずは日本人の伝統文化であるお米の生産量を減少させる
事は、当然計画的に要求され行われてきた事であるとの認識が必要ではと
感じます。
それは巷で言われる陰謀論では決してなく、過去のデータを解析し、現行の
戦後米国傀儡政権の日本で、実態として政府が経世済民としての
役割を殆ど果たしていない事を俯瞰して見れば、誰でも簡単に答え
が導かれる事だろうと考えられます。

今回の米不足は秋にはまもなく一旦は解消されるでしょう。
しかし今年の米生産量が昨年を大幅に上回っている事は先ずないで
しょうし、またこの米不足が更に買占めを加速させ、しかもそれが
果たして日本人の為のものなのかどうか?
お隣の大国C国も、コロナ以降世界各国からの穀物買占めを加速させて
いるとの事で、その数量は年間5,000万トンを下回らないと聞いた
記憶があります。
元食料商社を経営していた私ですが、現在は現役ではない私のところ
へも、お米を数十トン単位で購入したいという話が既に舞い込んで
います。
現行の問屋ルートの話ではなく、一体どこからの依頼か?
おそらく最終的に日本人の胃袋に入るものではないであろう事も
決して誇張ではなく想像出来る範囲の事であると思います。

現在はお米が最悪なくとも、幸いにもパンやパスタ、うどんなどの小麦
製品でエネルギー源としての食はある程度賄えます。しかしその小麦の85%
は輸入頼みであり、また日本の食文化に欠かせない味噌や醤油原料
としての大豆の自給率は更に低く僅か6%程度と言われています。

現在世界は、相変わらずロシア、ウクライナ紛争は終わるどころか、
更なる激化の一途を辿り、またイスラエル、パレスチナ紛争も
イランを巻き込んだ世界大戦へ発展しかねない不穏な様相となりつつ
あります。日本の周辺も以前より台湾有事という言葉がありますが、
つまりは、グローバリストによるそれらを誘発させたい思惑が働いて
いるという事実に他ならないという事です。

約9年ほど前の2015年に実際にレポートされたと言われる
ジョセフ ナイ著である日中戦争計画書。
その計画書である通り、戦争が戦後80年近く平和を享受
し続ける事ができた日本で起こるなどとは俄かには信じられない
事ですが、2020年以降に起こった世界の出来事を見れば、決して
起こる筈のない事だと断言できない事であろうと考えられます。
可能であれば、我々ひとりひとりがそれらを阻止する意識を持つ
事が先ず重要だと感じています。
しかし最悪その様に導かれてしまった場合、現在の日本の
輸入頼みの脆弱な食料事情は忽ち、その他国からのシーレーン
を最悪閉ざされる事によって食料危機に陥る事は避けられない事だと
考えられます。

ここまで落ち込んだ食料自給率を俄かに回復させる事は残念ながら
不可能に近い事だと思われます。
しかし、少なくとも現在特に農業には縁のない都市部に居住する
人々もその危機意識を共有し、国の方策に期待は持たず、先ずは
ベランダに家庭菜園を実践する。また我々が実践してきた如く、
来春を目標に、都市部近隣で耕作放棄されて借りる事が可能な
田畑を借り、来春を目標に田植え等を実践する事は不可能では
ない事だと思われます。
新たに人口の例え数パーセントの方が目覚め、それらを実践できれば
政府方策に頼まざるとも、例え有事が発生しても対応できる
自給率回復も決して不可能ではないものだと希望を持って日々過ごして
います。


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