生き物たちの暮す森|No.011「ヤマトタマムシ」
南遊歩道のすぐ隣にある「滝坂の道」を歩いていると春から秋にかけてたくさんの昆虫と出会えます。
滝坂の道は柳生街道の前半にあたり、不ぞろいの石を敷き詰めた石畳や石仏が残されています。辺りを見渡せば木々の緑と澄んだ空気に癒され、川のせせらぎを聞きながら歩くことができる風情豊かな古道です。
ここでよく見かける昆虫は、オオセンチコガネ(通称:ルリセンチコガネ)やチョウ類やトンボの仲間、セミやカマキリ、クモやザドウムシなどに出会うことができます。
その他にも、カブトムシやクワガタ、ゾウムシやカミキリなど甲虫類の仲間も多くおり、その中でも目に留まるのが、上翅が緑色に艶めく「ヤマトタマムシ」です。
僕は個人的に緑色が好きなもので、タマムシ色もどうやら好みみたい。ヤマトタマムシの上翅は死後も色あせないため、法隆寺の国宝「玉虫厨子」の装飾として使われているのも有名ですね。
そんなヤマトタマムシが一生懸命、朽ちた切り株を這い上がりながら、白い小さなキノコに近づいて行く…
その様子を観察していると、そこには驚く光景が広がっていました…
次回へ続く。