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生き物たちの暮す森|No.005「粘菌」

動物でも植物でもキノコ(菌類)とも違う「粘菌」をご存知ですか?

春日山原始林でも奈良公園内でも、梅雨明け頃から10月頃まで気温と湿度の条件が揃うと突然現れる不思議な小さな存在。

朽ち木や切株の表面、枯れ葉の上などに現れるので、注意深く探せば簡単に見つけられるのですが、ほとんどの人が知らないし、見た目がカビっぽいものや、アメーバ状だったり、もの凄く小さかったりするので気づいていないだけなんです。

キフシススホコリ(変形体)

今回紹介する粘菌は、どこの森でもよく見かける黄色をしたアメーバ状のキフシススホコリの変形体です。

※アメーバ状の細胞 = 変形体(へんけいたい)

一見、血管のような?細胞のような?
なんだか歪な存在かもしれませんが、実はこれ、少しの間観察するとバクテリアやカビやキノコを食べいていたりして、餌を探すために時間をかけて動いているんです!

※インスタグラムで投稿した2枚目にタイムラプス動画もアップしています。(真ん中の密集してる部分や右下のあたりが膨張収縮しているのがわかりますかね?)https://www.instagram.com/p/C_-dpCZveqF/?img_index=2

変形体はある程度大きくなると、光の刺激を受けたり餌不足になり、さらに形を変化させて、アメーバ状から塊になるため、子実体(しじつたい)へと変化していきます。

キフシススホコリ(子実体)

※粘菌は変形体→子実体に変化することから「変形菌」とも呼ばれています。

他にも森の中を探索していると、色んな粘菌が見つかります。
大体の粘菌は1㎜〜5㎜程度の大きさで、虫眼鏡を使ったり🔍目を凝らさないとなかなか見つけられませんが、綺麗な艶があるものやピンクやオレンジ色のものなど形も様々✨

僕にとって粘菌は「森の珊瑚」と勝手に呼ぶくらい綺麗なのでまた次の機会に少しづつ紹介していきます。お楽しみに〜

過去に僕のYouTubeチャンネルで、驚きの生態を持つ不思議な生命体である変形菌(粘菌)が作り出す神秘的な世界をマクロレンズで撮影した動画もお届けしております。よかったらご覧ください。


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