「医師」と教師の働き方改革?
教師の働き方改革について、色々議論されています。
「先生が大変だから」「社会がそういう働き方に変化しているから」など。。
しかし教師の働き方改革が必要な理由は、先生が楽になるためだけではないんです。
それを「医師の働き方改革」に紐づけて、考えてみたいと思います。
医師の働き方改革に関する動向
医療の分野でも働き方改革が始まっています。
4月から、医師の残業時間の上限が、年間960時間に規制されるそうです。
これにより、一部の地域では、医者が足りなくなり、
入院患者の受け入れを停止
産婦人科の分娩を休止
などの影響が出ているとのこと。
つまり、「医師の働き方改革に伴って、医療が維持できなくなっている」ということです。
出演した医師のコメント
勤務時間の制限をしなければ、我々医者の健康も守れない
これまでと同じ方法で勤務時間だけを短縮してもひずみが生じるため、「タスクシフト」(医師以外に業務を任せる) や「ICT化」(業務の効率化) が必要である
という話がありました。
学校教育は?
学校教育も似ているところがあると思っています。
ご存知の通り学校では、教員不足が深刻化しています。
それにより、以前と同じ業務量を遂行することは難しくなっています。
やるとするなら、人員増or効率化が必須になってきます。
つまり、 教員の魅力発信・教採の複線化・優遇措置(人員増)であったり、 ICT化・業務(最近だと部活)のアウトソーシング(外部委託) という訳です。
「良い教育」と「働き方改革」は、表裏一体だと考えています。
「良い教育」が先行すれば、教員がついていけず、結局実現しません。
「働き方改革」が先行すれば、子どものことはそっちのけで、教育の質が
低下します。
だからこそ、「教育の質」とバランスを採りながら、適切な塩梅(あんばい)で働き方改革をすすめることが、必要になります。
まとめ
持続可能な形で教育活動を行っていくための、教師の働き方改革です。
しかしそれを無闇に進行していっても問題が生じる。。
何とも皮肉な話ですが、それ故に慎重な議論と大胆な政策運用が絶対的に必要になります。
「良い教育」というのは、関係するすべての人間の心身が健全に保たれている現場からしか生まれない。
参考資料
厚生労働省,「医師の時間外労働の上限規制の解説」 https://www.mhlw.go.jp/content/001183185.pdf
TBS NEWS,2024,「『2024年問題』入院患者の受け入れ休止も…労働時間と見なされない『宿直』も増加 難しい『働き方改革』と『医療体制の維持』」 https://www.youtube.com/watch?v=ElDKuIa0g_w
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