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Windowsと仲良くする方法

思い起こせばWindowsというかマイクロソフトのOSは、前身であるMS-DOS時代からの付き合いで、もちろんUNIX(やlinux)、Macを使うこともありましたが、ずっとメインとして使い続けてきました。「郷に入っては郷に従え」というところも強くて、気に入らないアレコレがあったとしても、必要に応じて自分でカスタマイズしたり、ツールを使うなどしてOS間の違いを少しでも解消できるようにして使ってきました。DOS時代は、UNIXと異なる「パス区切り」文字であるとか、大文字小文字を区別しないところで済んでいましたし、ls や cat が欲しければ、それは作るか手に入れるすればいいだけですからね。

いろいろと注文があってもコツとしては、マイクロソフトの開発者と(ハード、ソフトともに)同じような環境であれば、まあ何かと安心なわけです。彼らも優秀なので使い勝手の良いツールはやはりどこからか手に入れて使っているのですから。そしてその環境ではたっぷりテストがなされているのですし。

まあ、あまりOSを変えたくないのは慣れているというよりも、日常的に使っているアプリを買い直したくないのと、接続するデバイスが使えなくなることがあるのが一番です。アプリに関しては最近はWEBアプリで間に合うことも多く、何とかなりそうな気もしますが、デバイスに関してはあまり改善されていない気がします。

さて昔はフロッピーなどのメディア経由で、最近はもっぱらネットで異なるOSや環境の間でデータをやりとりすることは相変わらずなのですが、この時にトラブルを減らすためには識別子となるコンピュータの名前やファイルの名前に配慮が必要です。確かに今は日本語も含めどんな文字でも使えますし、かなり長くすることも出来るようになりました。それでもですね相変わらず英数字(英語は大文字か小文字のどちらかだけ)にした方が安全ですし、長さも32文字程度に収めることを勧めます。ファイルの中身の文字コードは関係ありませんが、名前の部分はそれを正確に指定しないと読み出せなくなるリスクがあるんですよ。UNICODEなどの文字集合は知らない間に使える文字が変わっていますし、表示させることが出来たとしても「正確に」同じ文字を指定するのが難しいこともあったりします(全角空白や合字とか勘弁してくれ)。もちろんASCIIであっても記号は基本的にすべて避けるのが無難です。無理に使った時にその記号を示すのにどんな方法が必要なのかいちいち覚えていられません。ファイル名に空白文字が入る時の指定が面倒なのはシェルを常用している方は良くご存知かと思います。

ところがですねぇ、OS自身がこの原則を破ってくるのが最近の問題点です。広く知られているのがシステムドライブのユーザのフォルダに自動的に作られ使われる「ユーザー」というフォルダ名であったり、ユーザのフォルダに作られる「ダウンロード」という名前です。これらは実際にディスクに書き込まれている名前ではなくてエクスプローラー上で「置き換えて」表示されている名前なんですよ。シェルで一覧を取れば「ユーザー」は”Users”なんですから(「ダウンロード」も”Downloads”)。一意であって欲しいパスを勝手に翻訳するのはヤメてほしいものです。

また、ユーザ名として「日本語」で自分の名前を設定する人も多いかと思いますが、これがコンピュータの名前であるとかフォルダの名前に使われたりするのですよね。ログインの際には自動的にデフォルトとして入力されていると毎回、IMEを起動する必要もないかもしれませんが、何かの設定でPATHを指定しようとすると罠にハマることがあります。名前に絵文字を指定する人がいたのですがツールを使わないと同じ文字かどうか確認できないのが困りました。こういう時にコピペが正常に(思ったとおりに)動作しなかったりすることもあるんですよね。

最近の困りごととしては OneDrive があります。Windowsを最初に使う時にユーザ名の指定と共にマイクロソフトのアカウントを要求してくるので、素直に進むとOneDriveの設定も済んでいます。一定のサイズまでであれば自動的にクラウドにバックアップされますし、バックアップした内容は他のPCからもアクセスできるので、PCが故障したり紛失した場合にも、そこからデータを回復できる便利なものです。とはいえデータをデスクトップや自分のドキュメントフォルダなどにしか置かない使い方をしていれば、あっという間に無料で使えるサイズを超えてしまいます。もちろんバックアップの価値を認めて課金地獄に染まるのもひとつなのですが、デスクトップには作業中のデータを置くこともシバシバなので、BDのイメージファイルなんかをちょっと置こうものなら、たちまちOneDriveからの警告を喰らいます。

他にも内容的にクラウドに置きたくないファイルもあります。カード番号の書いてあるようなPDFなんてローカルだけにしたいですよね。こういった場合も問答無用でクラウドにバックアップされてしまうので、最初から意地でもOneDriveを使わない設定で頑張ることもあった(インストール時にネットワークを切るとかのハックも使った)のですが、Updateをかける度にMicrosoftアカウントを作れであるとか、油断するといつの間にかOneDriveの設定が作られている(どこかでOK押してしまったのかなぁ)ので、もうここで頑張るのはヤメました。知らない間にドライブが暗号化されて、その鍵はMicrosoftアカウントにありますなんてやられた暁には、もう「仰せの通り」に使うしかありません。

そこで、基本的にWindowsの標準的なフォルダにはデータを置かないという解決を採っています。自分で”home”であるとか”tools”というフォルダを用意してデスクトップなどには、そこへのショートカットのみを置いています。もちろん肥大しがちな「ピクチャ」なんかも、そこには自前のピクチャフォルダへのショートカットが置いてあるだけです(写真のバックアップは別のサービスを使っています)。こうしておけば、容量的にもショートカットの分だけですし、不用意にクラウドに行ってしまうこともありません。そしてあえてクラウドに置いておきたいファイルだけを「ドキュメント」に残しておくのです。なお自前の諸々のフォルダに関してはLAN内のファイルサーバと同期をする設定にしてあるので、バックアップは完璧です^^;。

それでもOneDriveはなかなか面倒です。うっかり大きなファイルを置くとクラウドとの同期に異常が生じて、それを解決するのが大変です。もう異常なら異常で放っておけばと思うこともあるのですが、巡り巡って変なところで問題が発生することもあるようで油断なりません。小さなファイルをたくさん広げてもろもろ整理をした後に、自前フォルダにアーカイブをしまって安心した所に「大量のファイルが削除されました」なんていうお知らせまで来るのですから余計なお世話です。

ということで、少しばかりサービス精神が過剰な最近のマイクロソフトではありますが、無理に回避するのではなく、それなりに付き合って使っていくしか無さそうです。本当に嫌であるのなら、それこそlinuxの世界に飛び込んで隅々まで自分好みにするのも良いのですが、どうせ面倒を見るのが自分のPCだけとは限らないので、世の流れにのるのが一番かと。多くの人が使っている環境はなんだかんだで裏切らないものです。

ヘッダ画像はAIに、この記事の要約をプロンプトにして描いてもらいました。なんだかアジアンな感じになったなぁ。

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