APL - a programming language
数学の勉強をすれば、普段はお目にかからないような不思議な記号にたくさん出会います。プログラミング言語においては、普通はキーボードに刻印されている文字だけで記述ができるようになっていて、数学の謎記号は登場しないのですが、非常に古いプログラミング言語であるAPLに限っては、固有の謎記号を書き連ねてプログラムを書くことになっています。
APL
登場したのが1964年と、もう60年近い歴史のある言語です。しかしまあなんというネーミングなんでしょう。競争相手がFORTRAN(数式変換)とCOBOL(共通事務処理用言語)ですから、先進さを感じる名前だったのでしょう。
もともとはインタプリタではあるのですが、配列を一度の演算で処理できるという特徴があり、表計算のない時代、数学の問題を解いたり統計処理を行うのに一部の人に熱狂的に使われました。
この特異な記号を扱うために、当時はタイプライターで文字を出していたので、専用のヘッドが用意されたり、専用のキーボードが作られたようです。そこまでして使いたかったのですね。
今でこそこれらの記号はUNICODEに収録されて普通に使えるようになりましたが、それ以前にはAPLのためのフォントセットを用意して切り替えて使っていた時代もあったようです。
その他の技術用記号
言語自身はあまり複雑なことはやらない流儀のようで、出来合いのコードを使うというよりかは、都度、自分でデータを打ち込んで高性能電卓のように使うのが基本であるようです。古い言語なのであまりWEBに情報はなく書籍で学習する必要がありそうなのですが、売り切れ、絶版も多いので、図書館に頼るのが良さそうです。
APLの使用法
https://catalog.lib.kyushu-u.ac.jp/opac_download_md/1474879/p114.pdf
その後、普通の文字でプログラムを書ける J という言語(J++とはまったく関係なし)も作られたようですが、今はいろいろな処理系があるので、MATLABに走ったり、pythonで頑張る人が殆どですが、ちゃんとGNUの処理系が用意されていて、使いたい人には道が開かれているようです。
J (プログラミング言語)
GNU APL
ヘッダ画像は、APLキーボードのレイアウト図。以下のものを使わせていただきました。
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:APL2-nappaimisto.png
Wm313, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=34510452による
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?