IBM PC のキーボードとスキャンコード
今回はいよいよ「あの」元祖IBM-PCのキーボードを取り上げます。さすがにこれについては世界中に多くの資料が残っており、今さら調べるまでもないような気もしますが、現在のWindows系のキーボードの基礎となったキーボードなので、ちゃんと調べておきましょう。
IBM-PCの登場
オリジナルのIBM-PCおよび、その直後のPC/XTで採用されたキーボードは83のキーを持つANSI配列のものでした(ASCII配列のものもあったようです)。もちろん英語のみでカナは無く、シフト2に”@”がある、あの配列です。ファンクションキーは上部ではなく左端に2列に分かれて配置されるF1~F10があり、右側にテンキーは用意されていますが、いくつかの機能キーや矢印キーなどは”NUM LOCK”をオフにすることで使えるようになっていました。CTRLはまだ”A”の左にあり、スペースキーの左にはメニューキーとしても使われたALTが登場しており、”CAPS LOCK”はスペースの右にあります。
IBM PC keyboard
IBM PC 83-key
http://redgrittybrick.org/images/1981.big.png
この時代のキーボードと言うかIBMらしいのが幅の広いキーもスペース以外はトップ部分の幅は普通で中央部分のみが飛び出していました。ENTERキーも普通のサイズなのでちょっと押しにくかったかもしれません。
「Aの左」に位置するキーに文化を見る キーボード配列とコンピュータの歴史
この時代のキーボードは今に比べるとなかなか重厚なもので実際に重く、お値段もそれなりにするもので、故障したときなどにビックリすることがありました。本体との接続は5ピンのDINコネクタで、一昔前にキーボード接続で一般的だったPS/2コネクタになるのは、もう少し後です。
キーボードとマウスをつなぐDINおよびPS/2コネクター 消え去ったI/F史
そして、ゲームなどでキーの上げ下げを直接把握した時に必須のスキャンコードです。
Scancode
その後のPCキーボードとの互換性に注意する必要もありますし、そもそもいくつまで同時に押せるか、同じ機能のキーをどこまで識別できるかはよくよく調べないとならないようです。
The IBM 1501105 Keyboard
主要キーレイアウトのキーとその Scancode まとめ
とうことで、今回は自力で図を作るのはサボりました。主に海外ものですが、以下のサイトに関連する解説が良くまとまっています。
KEYBOARD RESEARCH
PC and VT100 Keyboard Layouts Compared
キーボードコレクション
キー配列
ヘッダ画像は、以下のものを使わせていただきました。
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:IBM_Model_F_XT.png
By Raymangold22 - Own work, CC0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=37430686