懐かしのapple][
イケショップの秋葉原店舗が閉店というニュースを聞いて、大昔にお世話になったことを思い出し、ちょっとその頃のことを書いておきます。
私のPC歴は事実上apple][から始まりました。その前にいくつかボード型のマイコンキットは弄りましたが、それはPCとは言えませんし。
確かapple][の最初のリリースであるハイレゾ4色型ではなく次のハイレゾ6色で48Kまで増設できるようになったモノです(電源ランプが写真のようにフラットではなく他のキートップの同じ形だったはず)。確か79年の夏だっだと思います。その頃アップル製品は日本の代理店も決まっておらず、イケショップを始め、亜土電子などのお店が輸入して売っていたのですが、私は社長とのご縁のあったアマストコンピュータというところで買いました。
その頃はまだPC-8001などの日本製のPCはまだ無く、PCといえばApple、PET、そしてTRS-80が御三家でした。Appleが一番高かったのですが、当時から一番カッコ良かったのです。実はapple][を初めて知ったのは確か文藝春秋が出していたムックにあった記事で、小松左京がアメリカから担いて帰ってきてSTARTREKゲームをやるという内容のものでした。それ以来、もうSTARTREKがやりたくて仕方がなかったのは間違いありません。
appleを手に入れてからは、もうPCに触るのにお店に通って展示されているPCに暗記していたプログラムを勝手に入力して走らせて悦に浸るなんてことをする必要もありません。それはもう寝る間も惜しんで勉強し最初の2週間で整数BASIC、それから1ヶ月で実数BASIC、さらにアセンブラを使いこなせるようになるまでが2ヶ月でした。最後のアセンブラですが13あるアドレッシングモードのうち、たった2つのアドレッシングモードがなかなか理解できず、そこだけで1ヶ月が必要だったのですけどね(インダイレクトインデックスとインデックスドインダイレクト)。今から思えば可愛いもんですが、ネットに情報があふれているわけでもなく、英語片手の(ほぼ)独学なんで中学生には大変だったんですよ。
当時はプログラムを保存したり、出来合いのプログラムを読み込むにはカセットテープを使っていたのですが、これがもうもどかしく耐えられなくて、いきなりフロッピードライブも一緒に買ってしまいました。何分もかかるテープの読み込みとは違い、ディスクを入れれば数秒でプログラムを読み込めるのは、それはもう天国でした。もっともお店にはハードディスクもあって、こちらはフロッピー100枚くらいの容量があり、速度もフロッピーのさらに10倍以上はあったので、天国感は少し削がれてはいたんですが。
さて、ここからが私のPC人生で、紆余曲折があったもののソフトを書くお仕事もだいぶやりましたし、多くのPCと付き合ってきました。思い出がたくさんあって止まらないのですが、それはぼちぼち機会を見て書いていきたいと思います。
2022/8/14 追記
いろいろ調べていたら「文藝春秋が出していたムック」というのが、『文芸春秋デラックス・宇宙SFの世界』(1978)であったようだとわかりました。
※ヘッダ写真はapple][ J-PLUSで後に入手したものです。最初に私が使っていたものではありません。