松武秀樹氏によるアナログシンセ・ワークショップに参加してきた - 第6回熱海未来音楽祭2024
この前の連休は予定通りであれば小田原まで出掛けてMSXイベントに参加するつもりだったのですが、諸般の事情でイベントが中止(延期?)となり、さてどうするかと思っていたところ、お隣!?の熱海では音楽イベントが開催されることを知りました。プログラムを見ると何と「YMO第4の男」松武秀樹さんと、YMOと同じ時期にプラスチックス、P-MODELとともにブレイクしたヒカシューの巻上公一さんによるライブなんていうのがあるではありませんか。
熱海未来音楽祭
私のアナログシンセへの想いは以下の記事に書いたのですが、憧れ!?の松武さんにお会いできる機会なんて、そんなにある訳ではありません。今までもライブやイベントなどに行ったことはありますが、なにせ大きな会場での観客に過ぎなかったので、今回のイベントはは見逃せません。
アナログシンセ
残念ながら土曜日の都合がつかなかったのですが、翌日、翌々日にも松武さんの「あのムーグ」を題材にしたワークショップが開催されるとのことなので、会場である起雲閣に足を運びました。
makigaminews
会場の和室!の床の間にはあの「moog IIIc」(愛称:タンス)が鎮座していて、電源こそ入っていませんでしたが、間近で見ることが出来ました。
moog IIIc
アナログシンセは同志──「モーグIII-C」と松武氏
ワークショップは「アナログシンセの音作り」とも言うべき基本を松武さんが解説して一緒に音を出してみるというもので、reface CSが5台並べられ、いろいろなボリュームをアレコレしつつ鍵盤を叩くという内容でした。
reface CS
このシンセは、アナログシンセを忠実に再現したもので、名前こそわかりやすくなっていますが、VCO、VCF、VCA、LFO、ADSRなどを操作して音を作れるキーボードです。
【「第6回熱海未来音楽祭2024」終了 】 「YMO第4の男」、爆裂ロックデュオ、ZABADAK特別ユニット
まあ何も知らない人にケーブルでパッチをしていくのも大変すぎますし、だいたいは音が何も出なくなったり発振をはじめて収拾がつかなくなるので、CSを使ったのは大正解です。もっともCSもアナログシンセなので、フィルター設定をしくると何も音は出なくなるのですが、諸々いじってみると巧妙なフェールセーフが仕込んであるみたいな反応でした。ワークショップ自体は部屋が満員になるほどの大盛況でした。
少しお話しが出来たので、どうメンテされているかを伺ったところ、ジャックはやはり交換しているとのことですが、トランジスタなどの部品に関しては同じものは入手できない(互換品では音が変わるようです)ので、大事に大事に使っているとのことでした。また質問の時間もあって、興味深かったのは「いろいろなメーカーのアナログシンセは、それぞれどの部分に一番の個性があるのか」という質問に「実は肝はVCFなんですよ。その設計、回路の微妙な違いがメーカーの個性になっているんですよ」というお話しでした。
最後は録音(プログラム)済み、松武さんアレンジのYMOの名曲を手持ちのPCで再生していただき大変に盛り上がりました。途中には巻上さんも様子を見に来ていただいていました。いやぁ素晴らしい体験ができました。
松武秀樹
巻上公一
そういえば、最近の復刻ブームはここにも及んでいて、少し前にmoogの復刻があったそうですが、さすがに手が出せるものではないです。でもニーズはあるんですね。
タンスの愛称で知られる「Moog Synthesizer IIIc」が限定再生産決定
この秋の熱海はイベント続きで、月末の週末にはステキな映画祭も予定されているようです。この日は予定がある気がするんだけどなぁ。
熱海怪獣映画祭
PS 夜には花火もあったのですが、これはかなり何度もみているので、今回はパスしました。
公式X - 熱海未来音楽祭
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