apple//c のキーボードと文字コード
既に無印APPLE][、J-PLUS、IIeについてまとめましたが、今回は//cです。
APPLE][のキーボードと文字コード
APPLE][のキーボードと文字コード - J-PLUSでのカナの扱い
APPLE IIe のキーボードと文字コードの変遷
//cがリリースされたのは、最初のMacがリリースされた直後である1984年半ばですから、デザインなどにMacから多くの影響を受けているものの、内部構造としては互換性も大切なのでIIeから大きな変化はありません。//cがリリースされた数年後にIIgsがリリースされるのですが、これらのAPPLEII達は並行して販売されていたので、新しい機種が出るたびに、それぞれがマイナーチェンジを行い互換性を調整していたので、同じ機種であっても基本は同じであるものの細かな差異があります。
※白丸、黒丸は実際にはそれぞれ白抜きリンゴと塗りつぶしリンゴ。
この図では機能キーの表記を大文字で書いていますが、実際には小文字が使えることを強調したかったのか小文字で刻印されています。ちなみにdeleteキーは、通常の文字入力ではその意味を持たず、何やら豆腐のような文字が入力されるようです。
なお白抜きリンゴと塗りつぶしリンゴは、キーコードとしての値は持たず、ゲームI/Oのボタンと等価になっています。
細長いkeyboardボタンによってDvorak レイアウトが選択できるような記述をみつけたのですが、これは確認していません。
文字コードに関しては IIe から少し変更があります。
Apple II character set
//cでもIIeと同じようにフラッシュモードを潰して英語の小文字も扱えるようになり、さらにMacのようなGUI画面をテキスト表示で動作させるためにマウステキストと呼ばれるGUI向けの文字が追加されています。
Apple II character set
これらの文字セット変更を受けて、IIeはIIeのエンハンスドバージョンにアップグレードすることにより、//cと同じ文字セットに変更されます。//c自身もIIgsリリース後にフロッピーディスクを3.5インチに変更した//cPlusになるのですが、キーボードのハードウェアに変更があったものの(クリック感が良くなった)、並びや文字コードの変更はありませんでした。
Apple IIc ROM Upgrade
カナなどの日本語対応に関しては、残念ながらIIeと同様にサポートされることはなかったのですが、ヨーロッパ向けのバリエーションは存在するようですが、資料は見つけられませんでした。
//cがリリースされた時代は、もうそろそろAPPLE][も卒業に差し掛かっており、当時はほとんど触ったことが無いのですが、幸い最近、実機を手に入れたのでドキュメントを読みながらいじくり回してみようとは思っています。
Apple IIc Reference Manual
http://www.applelogic.org/files/IICREFV1.pdf
図の元ファイルは以下に貼り付けておきます。改変も含めご自由にお使いください。
ヘッダ画像は、所有している//c(おそらく初期モデル) のキーボード。