SONYからのMSX2 HB-F5
さて、MSXイベントも先送りとなってしまいましたし、粛々とMSX機の紹介を続けていきましょう。本当は技術的なネタも書きたいところなのですが、いろいろな調べ物が進んでいないのですよね。MSX2の最初(持っていたCX7はおいておいて)はどうしようかと悩んだのですが、SONYのMSX2から始めることにしました。
FM音源を楽しんだ YAMAHA CX7M/128 - MSX
SONYがMSX2の最初の機種としてリリースしたのが、HB-F5です。MSX2の仕様が発表されたのが 1985年5月7日ですから、およそ5ヶ月後の10月にHB-F5が登場したわけです。最初のMSX2ですし「作り」としては素直な感じです。
“新しい、ひとびとのヒットビット。”がやってきた!「ソニー HB-F5」
スロットは2つ、メモリは64K(ビデオメモリは128K)、カラバリはグレーとブラックがありました。価格は約8万5千円、なかなか微妙な設定です。
Sony HB-F5
Sony - HB-F5
ソニーは前年にSMC-777に機能を追加して値下げした SMC-777C(約17万円) を出していましたし、1985年にも MSX機である HB-10(約3,5万円)、HB-201(約6万円)も出していたので「この辺り」ということだったんでしょうか。
HB-F5 1985年9月
The Sony HB-F5 MSX2 Computer – The Gaming System That Came Before the PlayStation
デザインとしては SMC-777C を意識したのか、独立したテンキーも備えているのですが、今までカーソル移動キーでゲームなどを楽しんでいた人にとってはちょっと鬱陶しかったかもしれません。MSX2ですからディスクドライブを接続する人も出てきた頃だとは思います。
Sony MSX2 - HB-F5
実は同じ時期にHB-F500という分離キーボードを採用し本体にフロッピードライブを内蔵した機種も出しています(約13万円)。こちらは漢字を扱うためのソフトも付属しており、日本語ワープロとしての用途も想定していたようです。
Sony HB-F500
HB-F500について
もっとも初期のMSX2は、その実装が不十分なところがあり、組み合わせによってはうまく動作しないこともあった模様です。
HB-F500の秘密
ヘッダ画像に使える写真を探したのですが、この機種のものは見つからず。AIに描いてもらったのですが、どうも今の普通のものに寄せる傾向が強く、あれこれ指示をしても言うことを聞いてくれません。いっそのこと自分でイラストを描くしかないのかなぁ。絵心は無いんですが。