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dBase - はじめてのDBMS

データベースと一口に言っても、実はいろいろな種類があり、最初はレコード設計をして自力でランダムファイルを読み書きするものを作っていましたが、フラットファイルデータベースとも呼ばれる簡易なデータベースを扱うアプリケーションも登場し、パソコンが扱えるデータの量が増えるに従って、だんだん高機能なものが欲しくなりましたし、使えるようになっていきました。

pfs: 始めてのデータベースソフト

1981年か1982年だったと思いますが、dBASEIIというデータベースがAPPLE][で使えるようになりました。これはデータベースファイルを処理するためのスクリプトが書けることが大きな特徴で、今までBASICで書いていたようなデータ処理をとても簡単に書くことが出来ました。まだSQLではなく、どちらかというと構造化されたBASICのような構文の言語で、リレーション機能は自力で書く必要がありました。このスクリプトを使って、データベースから必要なレコードを抽出して、他のデータベースを作ったり、プレーンテキストのファイルを出力したり、プリンタに表を印刷したりしていたのです。

dBASE

当時は表計算ソフトこそありましたが、使いやすいデータベースは他になく、データベースといえばdBASEというくらい人気がありました。このようにデータベース自身というよりは、データベースを管理するソフトのことをデータベース管理システム(DBMS)と呼んでいて、今では実に多彩なシステムが使われています。

データベース管理システム

その後dBASEIIIを発売し、おそらくここが頂点だったように思います。データベースというのは、なかなか込み入った作りで、環境が変われば求められる機能も変化していきます。GUIの時代に入り、より大規模な使われ方になると、すっかり見かけなくなってしまいました。

業界に痕跡を残して消えたメーカー データベースソフトdBASE IIで成功し会社経営に失敗したAshton-tate

『アホでマヌケな米国(アメリカ)ハイテク企業』dBASEの失敗研究(業界の歴史)(フォトギャラリーのご利用ありがとうです)

Microsoft Accessはこうして生まれた。

時代が進むと、パソコンの世界ではオフィスソフトの一角にAccessなどのデータベースが含まれるようになりましたし、大型機からはOracleであるとかが降りてきて、ワークステーションではinfomixなどが使われるようになりました。こうなるともうdBASEの機能だけでは歯が立たなくなり、目的に応じていろいろなデータベースアプリであるとかDBMSを使い分けるようになっていきました。

ただ非常に普及していたことと、手軽感のある複雑さのシステムであったこともあり、dBASEで使われていた拡張子がDBFのファイル形式だけはその後もしぶとく生き残り、多くのソフトでインポートする機能が残っていたりします。

LibreOffice 7.1 ヘルプ

ちなみにファイルの内部形式についてもよく知られており、もしどこからかこの形式のファイルが見つかっても、ちゃんと意味のあるデータを取り出すことは出来そうです。データベースは中身こそ命ですからシステムが無くなってしまってもデータが生きていることが大切です。

.dbf

DBF

Data File Header Structure for the dBASE Version 7 Table File

データベースはともかく、文書ファイルでもソフトのバージョンが古いものであったり、ソフトそのものが廃れたりして、見つけたファイルを開くことが出来なくなってしまったことも良くあります。大事なファイルは定期的に新しい形式で保存し直すとか、テキストやPDFなどの汎用的なファイルにバックアップしておくのが安心です。

ヘッダ画像は、以下のものを使わせていただきました。
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:DBaseLogo_BlackWithRed_glass_300.png
By Mrozlog - Own work, CC BY-SA 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=25219036

#データベース #dBASE #アシュトンテイト #DBMS #DBF  

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