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グッピーを飼う

今の家に引っ越す前ですから、もう20年以上も前からグッピーを飼い続けています。最初のキッカケは母親の知り合いの方から「グッピーが増えすぎて困っている」と言われて貰ったことです。この方は既に東京メトロの駅などに「おすそ分け?」などもされており、なかなか元気なグッピーを飼っておられたようです。

最初は手頃な45センチ水槽のセットを用意して飼っていたのですが、やはりどんどん増えてきておさまらなくなり、60センチ水槽を買ってきました。水換えのことを考えると水槽は大きなほうが水換えの頻度が減って楽になります。

60センチ水槽になるとポンプも大型のものが必要になりますし、重量もそれなりになるので、置く場所にも気を使うようになります。水草のためにも照明を用意したくなりますし、だんだん装置が増えていきます。

水槽(上)

グッピーという魚は、卵生であるにも関わらず、胎内で孵化するので、特別なことをしなくても勝手に増えて勝手に死んでいきます。水槽の許容限度になると、それ以上は増えなくなるだけです。

とはいえ長く飼っていると、どうしても定期的にパンデミックが発生します。病気の種類はいくつかありますが、毎日観ていても、気がついたときには水槽中に広まっており、慌てて水換えや薬剤の投与をしても手遅れになりがちです。それでも丈夫な数匹が生き残って、そこから全体として回復していくこともあります。はじめの頃は、やらかして、再び貰った方から分けてもらうこともありました。

グッピーの場合は水温管理がポイントのようで、特定の水温で病気が広まることが多いようです。そこで、その水温より高めにするか低めにするかで、ほぼ回避できています。高めの場合は酸素や二酸化炭素が不足がちになり、水草の元気が無くなることが多いのですが、ヒーターしかない場合は高めが確実です。水温が一定になりやすい場所に置くことも大事です。

根本的な解決策として水槽を2つにすることにしました。またポンプなど故障すると直ちに困るものは予備も用意します。なんだか装置が増え続けます。

水槽で魚を買う場合に最も面倒で大変なのが、水換えと清掃です。さいわいグッピーは金魚などと比べると水槽が汚れる度合いが少なく、どちらかというと苔が増えないようにすることが効果的です。こちらも直射日光があたらないようにして適切な水温が維持できれば、そんなにひどくはなりません。増えすぎてしまった場合には薬剤を投入することもありますが、ヘラでこそぎ落とすか、激落ちくんで拭き取るのが良いようです。

水換えに関しては、わざわざ塩素抜き剤を使うのも用意するものが増えますし、しばらく室温の状態で放置して水温を揃えておくことが大切です。そこで水換え用に水を作るための水槽を用意しました。ここに水を入れるのも楽ができるように、蛇口からホースで直接入れられるようにしました。ここにもポンプはつけてあるので、この水槽でしばらく放置しておけば、いつでも水換えができる水になっているわけです。水換えの際には対象となる水槽にチューブを突っ込んでサイフォンの原理で下においたプラ製のコンテナボックスに排水します。およそ半分まで排水したら、今度は上に置いていある水換え水槽から、やはりチューブで対象となる水槽に水を移します。最後はコンテナをヨッコイショと外であるとか流しまで運んで捨てて、水換え水槽の水を蛇口を開いて補給すれば水換えは終了です。

一番上が水換え用の水槽、下の水槽に写り込んでいるのが排水用コンテナボックス。

こうして手間を減らしたものの、水草が元気すぎて定期的に処理をしないと、水槽の中が水草でいっぱいになり、グッピーも自由に泳げなくなります。今はこの処理がいちばん大変です。水草が増えてきたなぁと思ったら、いったん全ての水草を抜いてしまいます。この時に水槽の苔を拭き取ったり、底石をかき混ぜてゴミをポンプに吸い込ませます。これで十分にきれいになるので、水槽を空にして掃除するのは年に1回くらいです。ポンプは、このタイミング「ではない」ときに中身を取り出して掃除をしておきます。

何だか大変に見えるかもしれませんが、何せ勝手に増え勝手に死んでいくので、思ったよりも手間はかかっていません。共食いが発生することがあると書いてあるものもありますが、しっかり餌を与えていれば、まず発生しません。あげ過ぎると水が汚れますが、そこは掃除をすればいいだけです。

グッピーは熱帯魚なんですが、どちらかというと低温に強く高温に弱いです。一般的な部屋であれば冬でもヒーターを使わなくても大丈夫です。ただ夏場は水温が30度を超えてくると最初に水草の元気がなくなり、それが続くと酸欠になって大きな個体から死んでしまうようになります。外出時も必ずエアコンがついていれば、そこまで水温が上がることもないのですが、止めてしまうと日当たりのない涼しい部屋でも危ないです。外出の際にエアコンをつけっぱなしにするのもどうかと思ったので、結局、水槽用のクーラーをポンプに取り付けました。これで1年中ほぼ一定の水温が維持できるので、とても安心できるようになりました。

クーラーとポンプ

グッピーの品種改良に挑んでいるわけでもないので、時々は熱帯魚店で売っている当たり前のグッピーを追加していたりもしていたこともあるのですが、先にいついていたグッピーに負けてしまうことも多く、ほぼ同じ群れのまま、実に長いこと飼い続けています。

やはり水槽はなかなか良い癒しになりますし、掃除をしているのも心の安定には良いようです。たまに底石を洗うとギュッと握った刺激が手のひらに広がるのが何とも言えません。

ネオンテトラを同居させていたこともあるのですが、予めグッピーの数を減らしておかないと、居場所がなくて長生きしません。どうせテトラは増やせない(こちらは繁殖が大変)ので、いずれはグッピーだけに戻ります。

グッピーは熱帯魚の中でも飼うのが簡単ですので、興味があれば是非、飼ってみてください。ポイントは水槽は大きくすること(水換えの頻度を減らせる)、手間をかけすぎないこと(環境が安定することが大事)です。

グッピー


ヘッダ写真は我が家のグッピーたちです。

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