HC-80/88 - 遂に日本語入力も備えたハンドヘルドの世界へ
ハンドヘルドPCという持ち歩けるパソコンが実用的に使えることを示したHC-40については、以下に書きました。
HC-40 実用性を高めたハンドヘルドPC
このHC-40と同じタイミングでEPSONは、HC-80も投入しました。これはHC-40よりも大きな液晶を搭載したもので、これにさらに拡張ユニットを装着して標準で日本語を使えるようにしたのがHC-88です。少なくとも日本では日本語を使いたいためにHC-88を選ぶので、HC-80は殆ど見た覚えがないのですが、海外向けにはPX-8として輸出されていてポータブルCP/Mマシンとして人気があったようです。
epson PX-8 Geneva
CPUはCMOS版のZ-80、画面周りを制御するために6301というサブCPUも載っています。RAMは64K、ROMには漢字フォントや辞書も入っており漢字を扱うのに必要なものは揃っています。画面は80✕8の英数字を表示する広さ(仮想画面には80✕48)を持ち漢字を表示しても30✕3の広さがあります。もちろん480✕64ドットのグラフィック表示も可能です。
懐パソカタログ エプソン HC-88
マイクロカセットを内蔵していてプログラムやデータの読み書きが容易です。周辺機器も充実しているのですが、基本的には本体だけで充分使えました。重さは3キロ弱、大きさはA4サイズで厚みは7センチほど。そして価格は30万弱といったところでした(流石にHC-40と比べるとかなりお高め)。
EPSON HCシリーズをまとめてご紹介!
キーボードはいわゆるJISキーボードなのですが、日本語入力方式として「タッチ16」という独自の方式を選ぶことも出来て、こちらのキー配置になっているものはHC-88Tとして売られていたようですが、あまり現物を見た覚えがありません。
タッチ16
EPSON HC-88 (外観編)
EPSON HC-88 Page
そしてどういう訳か私の手元にも1台あるのですが、残念なことにACアダプターが見つからず動作確認ができずにいます。残念なことに本体の端子には極性こそ書かれているのですが、電源スペックは不明です。きっとアダプターには書いてあるんでしょうけどね。
まあ内蔵されている2つのNiCd電池もとっくに寿命を迎えているので、その辺りを交換する必要はありそうです。これは不要になったと言うので頂いたもので、現役時代に使っていたわけではないので、その使い方は良くわかっていないのですが幸いにしてマニュアル一式は揃っているので、いずれ読んで解説してみたいなとは思っています。写真については以下の記事を見てください。
HC-88(EPSON)を分解してみた
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