たった1ビットしかないCPU - MC14500
マイコンを覚えた頃、CPUの説明には「1ビット、4ビット、8ビット…という種類があって」と書いてあり、え?1ビットなんてあるの?ということで、知ったのがこのCPUです。
考えてみれば、データを格納したり計算するのではなく、何らかの装置をオン・オフするだけであれば1ビットで事足りるのは確かです。このCPUも、そうした制御目的で設計されたようです。
MC14500B
具体的な使い方などは以下の記事にありました。
MC14500 ICU
1ビットCPU 14500B(I.C.U)の実験
データバスは1ビットですが、命令を指定するピンは4つあり16種類の命令を持っていました。プログラムカウンタは無いので、外部の回路で順に命令を与えられるようにする必要はありました。そういう意味では完全なCPUとは言えませんが、別にプログラムをROMなどにメモリの形で持っている必要は実は無くて、このCPUを知ったことでシーケンス制御という手法を知った覚えがあります。
シーケンス制御
こんな見た目が16ピンしか無く、普通のロジックICにしか見えないチップなのに、これで立派なCPUなんだと感動した覚えがあります。当時はCPUといえば40ピンくらいのパッケージが主流だったので、何だか可愛く見えたものです(6507ですら28ピンありました)。
当時は考えもしなかったのですが、その後、電話交換機のプログラムをしたり(蓄積型プログラミング)、ガチなシーケンサの設定をするような経験をして、あらためてプログラムって別にCPUの命令を並べるだけのものはないんだなと思いました。
電子交換機
そういえばプログラムって「番組表」や「式次第」だし、プロトコルだって「儀礼」であるとか「議定書」ですものね(何故かこの場合は「プロトコール」と伸ばすのだけど)。昔は(今もか?)コンピュータのドキュメントが英語ばかりでコンピュータ用語のほうが、学校の授業より早く単語を覚えたので、普通の意味がわからずに困ったことも多かったです。それで英語が嫌いになったのかもしれないです。
ヘッダ画像は、以下のものを使わせていただきました。https://commons.wikimedia.org/wiki/File:MC14500BCP.jpg
JPL - 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=48560865による
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