新緑の神宮外苑
神宮散歩も少し間が空いてしまいましたが、気がつけば桜も散り、すっかり新緑の季節になりました。
外苑の一角に「御観兵榎」というのがあります。
御観兵榎
これがある部分のエリアは注目されていないのですが、かなり木が傷んでいるんですよね。最近、メンテナンス作業も多かったです。
神宮球場も試合のある日が増えてきました。今年も頑張れスワローズ。
第二球場とゴルフ場の解体作業は着々と進んでいます。
建国記念文庫も、完全に塀で覆われ、もう近づくことも出来ません。
国立競技場では、J1の試合もコンスタントに行われるようになりました。
こんな感じで平和な外苑の風景ですが、再開発の方は、なかなか揉めているようです。ニュースとしてはいろいろなものが出ているようですが、東京都として、どの段階にあるのか確認しておきましょう。
神宮外苑地区のまちづくり
今、問題になっているのはあくまで外苑の一部の話です。
神宮外苑地区(b区域)のまちづくり
計画全体としても外苑の一部だけ。
計画概要
https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2023/02/16/documents/06.pdf
木がどれだけ切り倒されるのかという数字も、どこまでの範囲のことを言っているのか、とても判りにくいですし、どこまで伝わっているのかも怪しいものがあると感じていますが、ここまで来ても一部だけを取り上げて部分最適を目指しているようで、全体像を誰も持っていない、出していないのが困ったものです。
そもそも、この地区は複数の区に跨っており、区としても出来ることに限りがあります。そこで都がイニシアティブを取るべきなのですが、体育館などを除けば自身で何かを持っているわけではないので、それぞれの所有者に丸投げしているだけで、及び腰です。
いろいろな意見は出ているようですが、「守れ」という現状維持は勘弁して欲しいです。建物も老朽化しますし樹木だって寿命があります。守れと言って廃墟になったり原生林になって欲しいわけではありません。ただ国立競技場を安く建て替えたことにより、細々と行われてきた体操教室もなくなってしまいましたし、ホテルが建って美味しい定食屋が消滅したり、近隣住人としては時代の流れとは言え、メリットを感じません。
そもそも、この地域は災害時の避難所に指定されているのですが、イベントが重なれば10万人の人々が集まる中、地域の避難場所とし機能するかは疑問です。高層ビルも建てば、さらに多くの人が周囲にいるわけで、いったいどう捌くつもりなんでしょうね。災害対策こそ、もっとしっかり都が取り組むべきものな筈です。
高層ビルが出来れば、花火大会もやめることにはならないまでも、打ち上げ花火は大きな制約ができるはずで、周囲から眺めるようなイベントではなくなるかもしれません。これはとても悲しいですが、まだ誰も何も言っていませんね。
2023 神宮外苑花火大会 (今年はやるようです)
行政ができることは、限られていると思うのですが、公の立場を持つ組織が、それぞれ自分の都合で計画を進めているのは、あんまりだなと感じるところもあります。都よりも上位の組織があると、都だってやりにくいだろうなとは想像しますが、だからといって権限はあるはずでスルーするのはやめて欲しいとは思います。
個人的には、政治には興味がありませんし、そもそも、この場所は国家権力の大きな影響で出来上がった場所なので、その意味での責任は果たしてほしいとは思います。いろいろな意見を見聞きするのに、経緯と現場を見ずに上滑りなものも見られるのが残念です。まあ、どうなっていくのか散歩をしつつ見守っていこうと思います。
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