擬洋風建築のチカラ
函館のポテンシャルといえば、擬洋風建築の数では?と感じる。
擬洋風建築とは、近代化の中でも従来の大工さんが近代的洋風建築に携わった建物のこと。。
街を歩くと、ホテルにしたり、飲食店にしたり活用は勿論ある。けれどやはりターゲットは観光客に留まっているように見える。
函館の住民にヒアリングをしていないので、確かな事は云えないが、スーパーマーケットや日用品物販のお店が、元町付近には極端に少ない様に感じる。人口が減り街を縮小させなければならない現状で、観光地範囲に住む方々が距離を伴って日常生活を営むのは、益々困難だ。
郊外にアウトレットパークを開発する感覚で、擬洋風建築を使いながら、町の一部を住んでいる方々の為にショッピングモール化みたくは出来ないものか……
その延長線に観光がある形は模索出来ないものか。市電はあれど、坂道を市電が通る沿線まで歩くお年寄りを幾度と無く目にする。
函館の街は25回にも渡る大火を経験している。そのため、木造の擬洋風建築も壁と屋根に煉瓦を使い少しでも不燃性を確保している。
当然、屋根にこれだけの自重要素が載っかれば、地震で入る外力により、揺れの振幅は大きく倒壊する要素になる。更に雪による積載荷重も増して加えなければいけない地域だ。
擬洋風建築のリニューアル改修の際は、この水平力に耐する力も検討しなければならない。
函館市の郷土資料館では鉄骨水平耐震補強が組み込まれていた。
函館の瓦は昔は焼かれていたそうである。現在は江刺の方で少し焼かれているらしい。
北海道は雪が多いため、瓦の住宅は殆ど現在は無い。。至極当たり前の話ではあるのだか、街を作る上では、この江刺の瓦はとても色合いが素敵なのである。
土の鉄分含有が多く、含有率にバラツキがあるのか、解らないが1枚1枚の色合いにばらつきが産まれ風合いの良さは石州瓦を超える様な気もする。
葺き直しをした結果として、ロットの違いでばらつきが産まれているのかもしれないが………
このバラツキを゙使い疑洋風建築を゙改修しながら街並みを作り上げること出来たら、ヨーロッパに少しでも近づけることが出来、独自の函館文化も出来上がるのかなぁーなんて
妄想しながら旅をしている。