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高野山へ行く#2
吉野川(紀の川)の横をドライブし、京奈和道へと進んだ。
京奈和道には無料区間があるらしく、私が乗った五条北ICから紀北かつらぎICまでは無料だった。
片道一車線の自動車道だが快適なドライブを楽しめた。
左側に見える山々の中に、目指す高野山があるのだろう。
紀北かつらぎICを降りると、じわりじわりと上り坂が続く。
高野山は、標高1000mの山々に囲まれた盆地に位置するらしいので、ここからは山に登るルートが続くのだろう。
途中、スカイツリーと同じ高さ。との書かれた看板があった。
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スカイツリーの高さは634m。随分と登ってきたと思うが、道はまだまだ登っている。
この辺りになると、高野山へ向かう一本道なのだろう。レンタカーをはじめ観光客らしい車が多く感じる。
グネグネの山道を登り続けると、一気に開けた場所が出てきた。
一瞬で分かった。大門に着いたのだ。
この大門の横を通り高野山のメインへと向かう。多くの車がその道へ行くようだが、僕はあえてまっすぐ進んだ。
この先にある駐車場を目指しているのだ。
高野山には多くの駐車場が至る所にある。ドライバーにとってありがたい場所だ。ただ、それぞれの駐車場が狭く、すぐに満車になるようだ。
事実、僕が行った日もほとんどの駐車場が満車で、順番待ちの車の列もあった。
大門南駐車場は、ほとんど満車になることもないらしく、トイレも完備されているありがたい駐車場だ。
ただ、欠点を一つ上げるとすれば、高野山メインエリアから離れているだけのことだ。
高野山は長さ6km幅2kmほどのエリアだと聞く。色々散策しても10kmちょっとの散歩道で楽しめるようなので、僕は迷わず大門南駐車場を選択した。
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駐車場からは助け地蔵の横を抜ける山道が続く。と言っても5分程度で大門に着くので大した道ではない。ただ、あまり人が通らないせいか、生い茂る草木と蜘蛛の巣に手を焼いた。
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朱色に輝く大門に到着したのは10:30頃だった。
この大門にはメインエリアの端にあり、エリアの中でも主役級の奥の院とは真逆に位置するせいなのか、あまり人がいなかった。もっと多くの賑わいを期待していた僕にとって少し寂しい思いもあったが、念願の高野山に入山できる喜びの方が強かった。
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古くから「門」や「橋」は境界を表し、ここから高野山が始まると自分なりに解釈している。
大門を守る仁王像を見上げ、一礼し中へ入った。
大門を抜け、メイン通りを進む。山間にできた街並みは、どこにでもある、門前町のようにいろいろなお店が立ち並ぶ。
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普段、朝食を食べない僕は、小腹を満たすためにどこかお店に立ち寄りたかった。いつもの僕なら、すぐにでもコンビニに立ち寄るのだが、コンビニ横にある酒饅頭のお店に立ち寄った。
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さざ波というお店だ。
さざ波で酒饅頭を一つ買っての食べ歩きを楽しんだ。
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酒饅頭を食べながら歩くと、程なく中門に到着した。
伽藍の正門として立つ中門は、2015年の高野山開創1200年を期に伝統的な様式や工法で再建され、四天王に安置する立派な門だ。
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大門を潜り抜ける時よりもドキドキしながら中門をくぐった。
この先には根本大塔がある。
胸の高鳴りが止まらない瞬間だった。