見出し画像

【展示会】どれだけ成果が出てもコスト意識を強く持とう。そして、当日運営は接客力が全てである。


この記事は、「#B2BマーケAdvent Calendar2024 21日目」と「#イベントマーケティング Advent Calendar 2024 23日目」を兼ねた記事になります!

株式会社Leaner Technologies(以下リーナー)で展示会の責任者をしている伊藤です!

展示会に関する記事はイベントマーケティング Advent Calendar 2024にて素敵な記事が沢山あるので下記も是非ご覧ください!

・7日目、佐藤さん(@takumi_startup)「1展示会で400商談獲得を実現!人間LPOである展示会施策を攻略する4つのSTEPと展示会ROAS最大化戦略」
・13日、高濱さん(@takahama6005)「【展示会】出展企業への営業方法と成果を出す実践的アプローチ」
・16日、浜田さん(@hamahi)「300社以上と話して分かった、展示会で成果を出す企業がやっている8つのこと」
・22日、鈴木さん(@ihciuuy)展示会で1日1,000件のリードを獲るコンパニオンに聞く! コンパニオンから営業マンへとしっかりお客様を繋げる5つの秘訣とは?

今回私が書かせて頂くのは、リーナーの展示会運営において成果を出し続けるために拘っていることの一例で他社の展示会担当の方とお話しする時にお伝えしているコストの意識と接客についてです。

読者は展示会を複数回運営している方々を想定しています。

それでは本題に入ります。


どれだけ展示会の成果が出ていてもコスト削減意識を強く持とう

あまり触れられることは少ないですが、めっっっっっちゃ大事だと思っています。

成果が出ている、CACが合うからといってコストの意識が甘くなってはいないでしょうか?

スタートアップ企業において展示会は非常に高額な投資の部類に入るかと思います。
大前提、会社のお金です。投資家の方々から頂いているお金であり、営業が足で稼いできたお金です。営業が1円でも高く提案しているのと同じく、展示会にかけるコストも1円でも安くする意識を持ちましょう。

展示会におけるコストは、出展費用、ブース装飾費用、コンパニオン、ノベルティ、ツールの利用料、備品、送料などがあるかと思います。

出展費用などコントロールが難しいものもありますが、特に金額が大きいブース装飾は展示会責任者のコミット度合いで金額インパクトは大きく変わります。

では、実際にどのように取り組んでいるか。
リーナーではVE(Value Engineering)の考え方を元に取り組んでいます。

元大手製造業の調達部出身のFSメンバーから学びました。

VE(Value Engineering)は分母にコスト、分子に機能を置いて最大の提供価値を考える手法です。
売上→アポイント→内諾→リード獲得とKPIを明確にしながら、展示会の提供価値を理解。
価値を高める手法とコストを下げる取り組みを両輪で実行しています。

具体的には以下のことを徹底しています。

  • ちゃんと相見積する

  • 見積の明細内訳をしっかり取る

  • 複数の見積比較や個社別に前後の変化を漏れなく確認する

  • 価格の差分は値下げも値上げも必ずその根拠を確認して理解する

  • 定期的に集計したりしてコストドライバーを探す

実際に他社さんから相談を貰い、上記をお伝えしたところ成果はそのままにコストを20~30%下げた事例もございます。

リーナーは「調達のスタンダードを刷新し続ける」というミッションを掲げている企業だからこそ、お客様であるバイヤーが本来やるべきソーシングの基本を展示会の見積業務において愚直に徹底するのは当たり前だと考えています。

実際ブース装飾の明細内訳は担当者以外が見ても分からない内容であり社内で指摘されることも無いと思います。(成果が出ているのであれば尚更)
ですが、会社のお金を投資し、当日は営業メンバーなど色々な協力を貰い運営する展示会だからこそ運営責任者がコストへの意識を強く持ち胸を張れる
行動をする
のは成果を出すために超大事です。

当日は接客が全て

自社のターゲットが多い展示会に通行数が多い小間位置に申し込み、ブース装飾も理想の物が完成しても、残念ながら当日の接客力が弱ければ成果は激減してしまいます。

接客内容の型化

展示会の参加メンバーが毎回固定であればブレはないかと思いますが、弊社の場合は直近入社メンバーなど初参加の人も多いので接客内容も型化しています。

具体的には、「ブース前を通過する人へ声掛けするアクション」と「興味を示してくれた方への接客内容」を詳細にマニュアル化しインストールしています。

以下、ブース前を通過する人へのアクションを図にしたものになります。
※詳細は書けないのでイメージになります。

来場者への声掛けのフレーズ統一をしている企業は多いかと思いますが、声掛け後の行動まで統一している企業は少ないのではないでしょうか。

図の解説すると来訪顧客3m以上の「こんちゃ〜」は通行する多くの方へ呼びかけているフレーズで、来訪顧客3m未満の「こんちゃ!」は1to1で「あなたにこの声届け!」のようなイメージでフレーズを用意しています。
※誤解無きようお伝えすると実際に「こんちゃ!」とか話している訳ではないです。

図のように声掛け後の反応に応じて、その後どこまで接客するのかを定義しています。

次に、興味を示してくれた方への接客内容についてお話しします。
以下、実際に説明会で使っている資料をぼかしたものです。

少し興味を示してくれ、ブースの中に入ってくれた方への説明内容を型化しています。
アイスブレイクから始まり、アポイントの獲得or内諾するまでの流れを実際に展示会に置いてあるパネルとトークスクリプトをセットで記載しています。
この内容は、展示会で接客数→アポ獲得とアポ獲得の内容の握りが1番固いメンバーにインタビューして作成しました。

上記のオペレーションが機能すると、来場者への声掛け数は最大化され、ターゲットとなり得る方への接客のみに注力出来るようになります。

心得として、展示会の来場者は自社の競合サービスや他多数の出展企業から声掛けをされていることを意識して、ただ、アポイントの獲得or内諾をすれば良いだけでなく、自社が1番イケているブース、接客内容だったと記憶に残るレベルで対応するために接客内容は日々磨いていきましょう。

当日運営で展示会責任者が見るべきポイント

最後に、当日展示会運営責任者が見るべきポイントをお伝えします。
結論、上記のオペレーションがちゃんと機能しているかを時間単位のデータで確認し、修正が必要であれば現場で周知し微修正を行っていきます。

具体的には、接客数と接客者がターゲット職種であるか、ターゲット職種から何割アポ獲得or内諾出来ているかを見ています。

弊社の場合は接客した場合にフォームに以下のような情報を入力して貰い、リアルタイムで戦況を把握しています。

ここで重要なのは、コントロール出来ないことは気にせず、コントロールできることに集中することです!
例えば、「急に天候が悪くなって来場者が想定より来ない」などはどうしようもないので落ち込むのは辞めましょう。
コントロールできる内容は以下のようなことです。
・ターゲットの接客数が多いのに、アポイントの確定or内諾数が通常より少ない場合は接客内容に問題があるのではないか。
・接客数が少なく、アポイントの確定or内諾数の割合が高い場合はブース内で話す人を絞り込み過ぎていないか。

展示会というアナログな施策に必要な数字をデジタル化することで行動改善に繋げられます。

まとめ

展示会のノウハウは書きれないほどありますが、今回はあまり公では聞かない内容を中心に書かせて頂きました。
展示会は運営責任者1人だけで成果を出せるわけではなく、社内外様々な人の協力があり成り立つ施策です。
社内の協力してくれる方々は皆事業を伸ばす為に協力してくれています。
運営責任者のために協力している訳ではないですが、運営責任者が細部まで拘り準備する事が周囲の参加メンバーも全力で頑張ろうという気持ちの熱量伝播に繋がり結果として成果も上がるものと考えています。

最後までお読み頂きありがとうございました!
まだまだ道半ばですが、展示会に関する情報交換お待ちしています!

明日は、Suzune Abeさんの記事になります。 
『来場者満足』だけじゃない!社外イベントで社員の会社愛もアゲる方法について書かれるようです!ぜひ皆さんお楽しみにしていてください〜!

いいなと思ったら応援しよう!

伊藤和左|Ito Kazusa
note継続する励みになるのでサポート少しだけ期待してます。サポートして頂いたお金は勉強会の参加費や交通費に利用させていただきます!