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浅間国際フォトフェスティバル2024 MMoP ゆったりとした自然の中で芸術鑑賞

7月20から開催されていた浅間国際フォトフェスティバル2024。会期が来週の三連休、9月16日までと迫る中あわてて(?)訪れました。
あるインフルエンサーの方のInstagramで拝見したこちらのフォトフェスティバル、開催地であるMMoP(モップ)と共に事前に存じ上げず、その紹介された写真の魅力と共に訪れたいと思っていました。知ったのは7月だったと思うのですが、会期が長いなとゆったりと構えていたら、次週で終わってしまうと慌てる。さながら夏休みの宿題を慌てて休みの終わりにする児童のような有様に我ながら失笑気味。おかしいなぁ、夏休みの宿題は休みが始まってすぐにあらかた終わらせてしまう子だったのですが、月日と共に劣化してしまったか。。

こんなに訪れることが遅れた理由の一つは、場所柄、登山とセットで訪れようとの目論見があったから。浅間山の麓の御代田の地は、冬季などの浅間山登山だけではなく、季節を問わず訪れる北八ヶ岳や、奥秩父の千曲川原流域の山歩きの際にもよく近くを通っている地。山に登って温泉でさっぱりして訪れるのにちょうど良いと思っていたのです。ところが、諸般の事情で肝心(?)の登山から6月以降遠ざかるということで、今回の夏休みの宿題状態となった次第です。

失礼、取り止めの無い自分語りとなってしまいました。

そんなことで、今回は瑞牆山という山に運動不足の身体能力確認の為の登山をして、温泉に浸かった後にようやく訪れることができました。

瑞牆山への登山道
瑞牆山の山頂から右奥に南アルプスを望む
瑞牆山登山道のきのこの親子(?)

山を歩いている時は冷んやりと上気した肌を覚ましてくれる秋の空気だったのですが、軽井沢にほど近い御代田の地はまだ夏の暑さ。避暑地とは。。?
とは言え、東京などと比べると空気がさっぱりとしてまだ過ごしやすいでしょうか。それにしてももう9月なのですけれどね。

メインビジュアルの看板がお出迎え
バハラ・シッカ氏の作品

敷地内の駐車場に車を停めて中に進んでいくと、チケット売り場。
丁寧で気持ちの良いホスピタリティーの受付の女性によると、一番奥のエリアを除いて、駐車場や屋外展示スペースも含めて敷地内は全て無料で観て回れるとのご説明。とはいえ、せっかくなので全ての施設を鑑賞したいのでSquareで1,000円の決済。そうすると、首からかけられるパスをいただけるのですが、こちらのパスが小冊子になっていて、作品の説明を読むことができます。

チケット売り場

敷地内に入った途端、このMMoPという施設がすでに好きになっている心地よさ。
洗練された植栽の間にゆったりと作品が展示されています。
素晴らしい。

ニコンフォトコンテストの作品群
高木康行氏の作品群
武村今日子さんの作品「A Taste of Ostalgie」

空間にも作品にもゆったりとしつつも強く心を惹かれながら会場を巡る。その多数の作品の中で最も印象に残った作品がこちら↓。

サンドラ・カンタネン氏の作品

緑の中で調和して溶け込むように、壁面展示がされています。

サンドラ・カンタネン氏の作品群

異なる画像をデジタル上で重ね合わせたりして生み出された心象風景なのだとか。
これが果たして写真なのか?ということを、私のような素人はあまり拘らず、ただただ心惹かれるものは好き。そんな私に強く印象を残した作品でした。

この作品が並べられた建物の中は、広々とした展示スペースになっていて、これがまた素敵な空間なのです。


こちらの建物の中は、浅間国際フォトフェスティバルの特別協賛であるLOEWE FOUNDATIONのスペースとなっていて、展示された作品群は、窯師の家を主題として紹介したものになっています。

窯師とは、千家十職のひとつ、大西清右衛門家。私の地元の京都や、茶道をされている方には広く知られているのですが、あまり一般には認知されていないのでしょうか?

私も少しだけ茶道をかじっていましたし、大西家の町家などは生まれ育った環境を思い起こすようで親しみがあります。

また、少し重くなりがちである伝統を継承していくということを、ゆったりと大らかに、自然体で呼吸をするように、生活の中で取り組まれている、大西家の方々のお人柄のようなものが、作品展示の妙も相まって表現されており、それがこの展示空間の心地よさに繋がっているように思えました。

さて大西清右衛門家から離れて次の場所へ。

建物の前に展示されているのは横浪修氏の作品群
建物の壁面に飾られているのはシステム・オブ・カルチャーの作品
同じくシステム・オブ・カルチャーの作品

こちらの建物が有料の展示エリアとなっています。

須田一政氏の作品
須田一政氏の作品

こちらの建物の奥に展示されていたのが、鈴木理策氏の作品。

鈴木理策氏の作品群
鈴木理策氏の作品群

鈴木理策氏は、数年前にアーティゾン美術館で開催された展覧会で接して以来、その作品に惹かれ続けているアーティスト。事前に存じ上げず、思いがけず新たな作品に触れることができ、喜びもひとしお。初めて拝見する作品群も、私の心に清澄をもたらしてくれる素敵なものでした。

会場を出てさらに緑の中を進むと、数多くの屋外展示の作品群が。

余宮飛翔氏の作品群
余宮飛翔氏の作品群
バハラ・シッカ氏の作品群
山谷佑介の作品群
山谷佑介の作品
山谷佑介の作品群
山谷佑介の作品群

会場での展示方法の妙、視線を上げれば浅間山の大らかな山容が望める広い空。
事前の予想を遥かに上回る、濃密ながら清々しさを感じる充実した空間でした。

MMoPの敷地内には、カフェやレストラン、ギャラリーがゆったりと配されていて、フォトフェスティバルが終わっても再訪したいと思わせるもの。

ギャラリーでは一目惚れしてしまった器を衝動買いしてしまい、我が家にお迎えすることに。

我が家の一員となった右から二つ目の作品

存じ上げなかったのですが、大谷桃子さんという信楽の陶芸家の方の作品とのこと。

自身へのご褒美(何のご褒美?)まで手にして会場を後にすることとなりました。
繰り返しになりますが、会期は次の三連休最終日である9月16日までと残りわずかですが、軽井沢にもほど近く、関越道の佐久ICからもすぐですので、是非とも訪れてみてください。
私は周囲の登山の帰路に訪れる場所として、MMoPをしっかりと記憶しました。

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